【X-MEN:ファイナル ディシジョン】

人間との共存を願うミュータントの組織「X-MEN」が弱体化する中、仲間を救うために死んだジーン・グレイ(ファムケ・ヤンセン)が復活。その一方、ミュータントを人間に変える新薬“キュア”が開発され、ウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)、ストーム(ハル・ベリー)ら、ミュータントたちは究極の選択を迫られることになる。

シネマトゥデイより。

だんだん原作を知らない人を置いてけぼりにし始めた完結編。特にネットの掲示板で過去ログを読まないような、なんでも聞いてしまうタイプには

理解がしづらい

作品になってます。

さらに前2作の監督だったブライアン・シンガーが、【スーパーマン リターンズ】に入ってしまった上、サイクロップス役のジェームズ・マースデンを連れていってしまったため、サイクロップスの登場シーンが激減という凄まじい展開に。

本当はエマ・フロスト役でシガニー・ウィーバーも予定されていたんですが、ブライアン・シンガー監督の降板で立ち消え。影響力大きかったんですね。

でも、普通はそういう事情を知らずに観るはずなので、サイクロップスのくだりを不満に思う人も少なくないでしょう。

ただ、個別のキャラクターの描き込みが減った分、組織的な戦いに視点が定められているので、アクションはさらに派手になっています。

映画のみの人には、復活したジーンが無敵過ぎるという印象が強いと思いますが、あれはあくまで『フェニックス』で映画のみだと描かれてない部分のせいが問題だったり。

映画のラストシーンについても、ちゃんと作品中に伏線が貼ってあるんですが、ちょっとしたシーンなので、勘違いしている人が多い様子。

また、今回のキーアイテムの『キュア』。製法もさることながら、それにより与える展開が面白い。

他人が欲しがりそうな能力でもミュータントとして差別されるのが嫌で治療を受けたい者、治療されたくないのに打ち込まれて能力を失う者、能力の有無で立場が180度変わってしまう者等なかなか深い。

前2作の監督がゲイをカミングアウトしているブライアン・シンガーだっただけに、ゲイ差別を踏まえて語られることも多く、実際に描写が細かいんですよね。

ミュータントの場合、望む望まないに関わらずなので、余計に厳しい。実際、翼の生えた青年が家族にバレたくなくって、むしっているのはキツいなあと思ったし。

それにしても、1作目の人間をミュータントにしてしまう機械といい、今回の『キュア』といい、能力の付与剥奪が意外と簡単というのがちょっと気になります。

オススメ度(10段階)……★★★★★★
(ミスティークは本当にかわいそう)

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コメント

  1. Arinko より:

    本当に、ミスティークさん、、、かわいそうでした。
    しかし、原作をまったく知らないので、「フェニックス」とか知らないのですが、とっても気になります!
    しっていたらもっと面白く感じるのでしょうか~~

  2. enta_mattari より:

    >Arinkoさん
    コメントありがとうございます。
    そういえば、本の執筆ご苦労様でした。
    ジーンとフェニックスの設定は、知ると
    「え?」とか思いますよ。特に映画しか
    観てない人だと。wikiにも書いてあるので、
    そちらでチェックしてもいいかも。
    ちなみに2のオープニングでホワイトハウスを
    襲うナイトクロウラーはミスティークの
    息子だったりします。

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