【図書館戦争(実写版)】

メディアに対する取り締まりを正当化する法律“メディア良化法”が施行されてから30年がたった日本。

読書の自由を守るための自衛組織“図書隊”の隊員にかつて助けてもらった笠原郁(榮倉奈々)は、憧れの図書隊員になる。

担当教官・堂上篤(岡田准一)の厳しい指導を受け、女性で初めて図書特殊部隊に配属された郁。

そんなある日、図書隊とメディア良化委員会の対決が避けられない出来事が起きる。

シネマトゥデイより。

メディアに対する弾圧を普通に武力で行う世界を描いた作品。元々、犯罪を犯した人間が読んでいたり、見ていたものが悪影響を与えているから規制しますという理由なんですが、やってることがメチャクチャ。

インターネット上のサイトはどうやってるのか謎ですが、画像が検閲されていったりするし。

すごいのが図書館や書店にいきなりやってきて、「良化隊だ」って言うだけで私的財産なはずの本を強制的に押収していきます。

図書館とは話しあって指定して、書店の方は出版社の方を押さえろよという話なんですが、銃持って来られたら抵抗のしようもありません。どう考えても書店潰れます。

根本的に本を読んで与える悪影響より、本を取り合うために銃を撃ち合う方がよっぽど社会的に悪影響ですしね。

言論の自由をかけて戦う作品というのは地味にありますが、ここまで話し合いの余地がなく、銃撃戦ありきという作品はそうそう思い浮かびません。

作品として面白いので触れられませんが、これっていわゆる

厨二病の思考プロセスと一緒

だと思います。これはこれでありだと思いますけどね。【バトル・ロワイアル】も似たようなものだし。

自分はアニメから入ったので原作小説は読んだことないんですが、作品自体の雰囲気は割と表現出来ているんじゃないかと。キャスティングのせいもあるのか、恋愛的な要素はかなり削られていましたが。

ただ、あくまでも原作かアニメを知っているか、元々こういう作品を許容する資質のある人でないと受け付けないかも。

実際問題、良化隊は国の武装集団なので仕方ないとして、図書館側が自衛のために組織した図書隊も限定的とはいえ、銃器で武装するのが許されているという設定が意味不明だと思うんですよね。

極端な例えをすると、警察と自衛隊が撃ち合うのを国が認めているような設定なので、そういうものと思えないと違和感の方が強いでしょうから。

設定だけで語れてしまう作品というのもなかなかですが、キャストも意外と悪くない。アイドル映画レベルと言えばそれまでですが、作品のイメージには合ってる気がします。

ちょっと岡田准一に【SP】の井上薫のイメージがついてしまっている感がありますが、それ以外は良い雰囲気。元々作者がイメージしていた栗山千明なんかはそのものですしね。

主人公の笠原郁を榮倉奈々が演じているんですが、思った以上に大きくて笑っちゃいました。TVドラマ【メイちゃんの執事】のキャストって地味にみんな大きかったんですね。

実写映画が初見の人たちにはありえない設定や演技と酷評されていますが、多分、そういう人たちは作品の性質を考慮に入れないタイプなんでしょうね。

それが悪いという話ではなく、性質を考慮に入れないと、本当につまらない作品だと思います。逆に原作小説やアニメ版が好きだった人たちにはおすすめです。

オススメ度(10段階)……★★★★★★★
(出来れば、原作小説かテレビアニメシリーズを見てからの視聴をおすすめします。)

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コメント

  1. ハレルヤ より:

    このまえビデオ屋に行ったとき、これ借りようかどうか迷ったのでレビューありがたいです。次回絶対借りてきます。

    • enta_mattari より:

      原作小説やアニメ版のファンにも評価が高いので、それらが好きなら新作でもおすすめです。

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