代行ロボット“サロゲート”が活躍する近未来。人間は自宅でサロゲートをリモートコントロールするだけで、リアルな世界に身を置くことはなくなった。ある日、あるサロゲートが襲われ、使用者本人も死亡する事件が起こる。FBI捜査官のグリアー(ブルース・ウィリス)は、サロゲートを開発したVSI社と事件とのかかわりを捜査するが……。
シネマトゥデイより。
人類の98%が身代わりロボットで生活して、本人はひきこもりという謎の近未来。
もうその大前提からおかしいため、そういうものだと思えないと、とても見られない作品。
オープニングで差別等様々な問題が解決したというニュースが流れるんですが、確かに人種差別とかは外見に意味がなくなるので意味がなくなると思います。
ただ、経済面、知能面での差別が克明に表れるはずなんですよね。
一般的に考えて、こういうロボットが現れたとして、経済的に恵まれている人と、そうでない人というのは格段に差がつきます。車で考えればわかるかと思います。
より反応速度や腕力のようなスペックを上げたり、外見をより美しくしたりするにはお金がかかるはずなので、当たり前の事。
もし、壊れたりした場合の修理費用や、新規で買ったり、買い替えたりするお金がなければどうしようもなく、『サロゲート』を持っているかどうかや、『サロゲート』のスペックや美しさで差別は生まれるはず。
また、『サロゲート』に左右されない能力、例えば語学力や、知識の類。そういったものは本人の実力次第なので、どうしようもありません。
他にも『サロゲート』が普及されたら犯罪が減ったという設定なのですが、身代わりロボットなんだから、なりすましなんてやりたい放題だし、下手すればサイバーパンクなアニメみたいに改造ロボットで腕にマシンガンとかやれそうです。
最悪、ハッキングとかで他人の『サロゲート』にダメージを与えたり、コントロールを奪ったりなんてことも出来そうです。
他にも身代わりし放題なので、アホな若者たちがいかに危険なことが出来るかなんて遊びをするのが目に見えてます。
他にも根本的な問題として、みんなが引きこもって『サロゲート』で生活しているということは、出会いの場では『サロゲート』の外見です。
本人に出会ってみたら、メタボなおっさんや、ガリガリの女性かもしれません。もっと酷いのになると、性別すら違うかもしれません。
別に『サロゲート』同志で結婚すればいいんでしょうが、そうすると子供はどうやって生まれるんでしょうね?
そんな問題だらけの設定で話が展開しているため、サスペンスとして意外な展開があっても
驚きが少ない。
実際、サスペンスとしての流れはよく考えこまれているので、設定を変に作り込まなかった方が良かった気がします。
髪の毛ふさふさのブルース・ウィリスは観る価値あるかと。
オススメ度(10段階)……★★★★★★
(もったいない作品。)
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