両親と弟を飛行機事故でなくした女子高生・当麻紗綾(戸田恵梨香)のもとに、警視庁弐係の・近藤(徳井優)という刑事がやってきた。
「あなたの家族はスペックを持つ者たちに殺された可能性が高い」。
スペック――当麻が初めてその言葉を聞いた瞬間だった。
6年後、その話を片時も忘れたことのない当麻は、迷わず刑事の道を選ぶ。
FBI研修を終え帰国した当麻は、公安部公安第五課未詳事件特別対策係への配属が決まり、係長の野々村(竜雷太)に出迎えられる。
一方、ニノマエ(神木隆之介)は地居(城田優)の策略により、当麻を親の敵と憎み、あらゆる手で当麻を追い詰めようとする。地居によって歪められた当麻とニノマエは仲の良い姉弟だった記憶をいっさい消され、命を賭けた戦いへと向かうことに。
そして、その渦の中に巻き込まれた一人の少女・真帆(川島海荷)。カノジョを守るため、当麻はSPECを使うことになるのだが……。
公式より。
スペックと呼ばれる能力を持った人々と、特殊な事件を担当する刑事たちを描いたドラマ【SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜】のスペシャルドラマ。
テレビドラマ版でも少し描かれていた当麻の両親と弟の事故から左手を失うことになる対決までを描いています。
瀬文サイドのストーリーも軽く説明されていて、ドラマ版の人間関係の補足や、どうやら劇場版の前振りとなのかもというやりとりも。
また、同じ時間軸でもある【ケイゾク】の真山が殉職していることが語られていて、会話の流れからすると、スペックを巡る警察内部の争いに巻き込まれてのことだと匂わされてます。
そう言えば、【ケイゾク】の犯人も人間とは思えない能力を持っていたので、もしかしたらスペックホルダーだったのかもしれません。
高橋政伸がSITの前隊長として登場するんですが、なんか変に家族に固執するキャラクターで、何かあるのかもしれないんですが、零では何もありませんでした。
瀬文が隊長となったことでの副隊長との確執、他の隊員との信頼関係、志村を誤射した件での証言とか、すごく違和感があるんですが、この辺も何か裏があるのかわかりませんでした。
ちょっと謎なのが志村が狙われた理由が今回語られているんですが、Q&Aサイトでは違う答を普通に答えている人たちがいるんですよね。小説は違うとかなんですかね?
そして、当麻サイドは家族の事故が殺人かもしれないことを告げられ、FBIから帰ってきて、新しく出来たばかりの未詳に配属されたところから。
未詳がどんなところかを説明を受けながら、連続心臓発作事件の資料を見かけた当麻はその事件を追うことに。
その過程で心臓発作に見せかけてメンバーを殺されている組織に雇われた一十一(にのまえじゅういち)と対峙し、当麻は犯罪者として一を負い、一は地居に書き換えられた記憶のせいで当麻を両親の敵として狙うようになります。
ただ、一は記憶を書き換えられているだけなので、元の記憶があり、殺すまで至りません。当麻の方も弟に似ていると思いつつ、年齢が合わないため、真実にはたどり着けません。
この辺りの謎は連続ドラマを見ると、解消されます。このようにスペシャルドラマの謎は連続ドラマで解消されていて、連続ドラマで描かれなかった設定の掘り下げをスペシャルドラマで補っているという相互補助をしている作品になっています。
その中で一十一の名前の由来や、偽母が誰なのかが判明するんですが、一の名前は何となく見ていたので気づいていませんでしたが、そういうネタだったんですね。
それにしても、最初の事件で当麻が覚醒することになったにも関わらず、後付作品のため、連続ドラマでは川島海荷演じる真帆が一切描かれていないことがちょっと残念。
相変わらず小ネタが満載なんですが、年齢層が幅広過ぎて、わかりづらい。お約束の餃子屋ネタは保険に入れたがる外国人女性の初登場シーン。矢部が相棒を募集している貼り紙辺りはいつもの通り。
真帆が誰かに似ているなあと思っていたら、やっぱり某特殊刑事だったり、そのオリジナルの人物が写真でネタになってたり、チェッカーズの武内享とか名前は知っていても、よく知らない人の方が多いんじゃないですかね。
個人的な話ですが、餃子屋の店主ってずっと梅沢富美男だと思っていたんですが、多田木亮佑だったんですね。恐るべし、思い込み。
アメリカから来た友人のナンシーが歌ってる「恋かな 恋じゃない」っていうのが、早見優の『夏色のナンシー』だってわかる人がどれだけいるのやら。
他にもテレビシリーズを見ていないとわからないネタが多いですが、
映画公開前のファン引き戻しのためのサービス
みたいなものなので、こんなものかもしれません。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★
(この作品単体で見ても、何が何だかわからないと思う)
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SPEC~零~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿 ディレクターズカット版【Blu-ray】
コメント
私も見ました~~今回のは見てもみなくてもいいおまけストーリーという感じでしたかねwでも、やっぱり映画版が見たくなるんですよねぇ。分かっていても引き戻されてしまいますw
観なくてもいいレベルなのかは何ともという感じなんですよね。
瀬文のストーリーに関わっている前隊長のくだりが劇場版を観るのに必要なんだか
不要なんだか。映画版観たくなりますよね。
2部作なのがきついですけど。