近未来、地球規模の食糧難と環境変化によって人類の滅亡のカウントダウンが進んでいた。
そんな状況で、あるミッションの遂行者に元エンジニアの男が大抜てきされる。
そのミッションとは、宇宙で新たに発見された未開地へ旅立つというものだった。
地球に残さねばならない家族と人類滅亡の回避、二つの間で葛藤する男。
悩み抜いた果てに、彼は家族に帰還を約束し、前人未到の新天地を目指すことを決意して宇宙船へと乗り込む。
シネマトゥデイより。
砂漠化が進み、滅亡へと向かっている人類が移住出来る惑星を探しに行く計画『ラザロ計画』に参加することになったクーパー。
元宇宙飛行士でエンジニアの彼と、3人の男女、2体の人工知能たちが、先行した3人の博士たちのいる惑星を目指すことに。
地味で長い作品ですが、ストーリー自体は
難解なようでいて、実際は意外とシンプル
でわかりやすいと思います。
こういう映画でネックとなる科学的な用語も、一部を除いて、作品中でそれとなく説明されているので、ちゃんと見てさえいれば、なんとなくわかるはず。
相対性理論と、浦島効果はちゃんと説明されてませんが、見ていれば、現象自体はわかると思うので問題ないかと。
久々にワームホールについての説明を見た気がしますが、結構わかりやすいと思います。
そういう科学的理論が現時点でのリアルな根拠に基づいて撮影されているのが特徴なので、科学の授業で見せるのも面白いんじゃないでしょうか。
問題は、登場人物たちに異常なまでに魅力がないこと。俳優の演技自体は素晴らしいと思うんですけどね。
人類のため、宇宙に行ったものの、家族のもとに帰りたがっているクーパーとか、男のために宇宙に行ったのかと思ってしまうブランドとか、ろくでなし過ぎる登場人物たちがやたらと多い。
ある意味、人間味があると言えば、人間味があるということなのかもしれませんが。
魅力がないと言えば、人工知能のデザインがダサい。人型アンドロイドだと、せっかくの科学的根拠に基づいた作品なのに嘘くさくなるので求めていませんが、基本ただの板です。
この辺が同じく科学的根拠が正しいと言われている【スタートレック】シリーズとの分岐点かもしれません。
実際は変形したりするので、ただの板ではないんですけどね。正直機能とか、ジョーク機能とかあるし。
ただ、そういう人工知能の機能や、一部の登場人物たちのろくでなしな言動が伏線になっていたりもするので面白い。
映像的な部分は、実は凄い映像なんだと思うんですが、画面に普通に溶け込んでいるため、クライマックス以外は気にならないことが逆に凄いんじゃないかと。
世の中、たらればはないですが、もしこの作品が数年前の作品だったら、アカデミー賞の作品賞でもおかしくない作品でした。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★★★★
(かっこいいデザインではなく、やぼったいレトロなデザインがかえってリアル)
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