警察官のアスガー・ホルム(ヤコブ・セーダーグレン)はある事件を機に現場を離れ、緊急通報司令室のオペレーターとして勤務していた。
交通事故の緊急搬送手配などをこなす毎日を送っていたある日、誘拐されている最中の女性から通報を受ける。
シネマトゥデイより。
あらすじを読んで、想像していたのとは違ったけど、面白いと思った作品。
訴訟を控えているらしいワケアリらしい警官アスガーは、緊急通報を受ける任務についています。
今夜も酔っ払いやしょうもない通報に辟易としながらも、勤務時間終了を迎えようとしていたところ、女性からの電話が入った。
噛み合わない会話から犯罪だと察したアスガーは、女性に状況を確認する。
女性は誘拐されて、車に乗せられているらしく、子供への電話を装ってかけてきたらしい。
アスガーは、相棒や、車が走っているらしい現地の警察と協力し、イーベンと名乗った女性を探すという展開。
てっきり、聴こえてくる音声から特殊な技術で手がかりを見つけていくスペシャリストな内容かと思ってました。
実際は、ワンシチュエーションに近い環境で、アスガーはあちこちに電話したり、パソコンで情報を調べるだけです。
事実、作品中に姿が現われるのは、アスガー含めて4人だけだったと思います。
しかも、そのうち3人は本筋には関係ありません。
実質アスガーひとりです。
ひとり芝居を見ているような感じですね。
基本的に本筋に関係してくるのは、電話で会話する相手だけ。
つまり、この作品はアスガーを含めて、
電話先の状況が一切わからない
というのが肝になっています。
昨今のネット社会にも通じる話であるんじゃないかと。
アスガーは正義感が強いのか、本来の勤務時間を超えて働き続け、現在の自分の仕事ではないにもかかわらず、捜査を開始。
現地の警察のオペレーターらしい女性にしてみれば、何度も電話をかけてきては口出しするアスガーは迷惑そのものな気がします。
やがて、イーベンの子供たちの状況、誘拐犯の正体、犯人の目的がわかっていくんですが、本当によく出来てるなと思わされました。
個人的には映画ではなく、ラジオやドラマCDみたいなメディアで作った方がより楽しめたかもなという印象。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★★
(オチまで描かれなくってモヤモヤすることもない良作。)
コメント