「インディアン島」に男女8人がオーエン氏に招待されてやってくる。
しかし、屋敷には使用人がいるだけで、オーエン氏の姿はなかった。
その夜、突如レコードから10人の罪状を告げる声が聞こえてくる。
そして「10人のインディアン」の歌詞に導かれるように1人、また1人と殺され…
シネマトゥデイより。
アガサ・クリスティの名作にして、様々な作品に影響を与えてきた作品の映画化。
現在見た場合、あまりにも多用されたトリックのため、目新しさはないと思います。
むしろ、他の作品でネタにされ過ぎて、チープに思えるかもしれません。
【シャイニング】の『REDRUM』もそうですが、本来の元ネタなのにまるでこちらが真似したかのような扱いになるのはかわいそうですね。
ストーリー自体は、過去に罪を犯した10人が孤島に集められ、童謡に見立てられて殺されていくというもの。
見立て殺人やクローズドサークルといったいまでは定番となった要素がすでに組み合わせられています。
しかしながら、1945年と古い作品のため、さすがに知られている俳優人はほぼいません。
本当に映画が好きでクラシックでも普通に見るという人なら知ってるかもしれませんが。
なにしろ。著作権が切れていて、すでにパブリックドメインになっているくらいですし。
なので、映像的なごまかしも効かないので、演出でやりくりしているんでしょうね。
かなり展開がポンポンと進むので、ダレない代わりに、油断するといつの間にか人数減ってたりします。
また、よくこの作品のレビューで、原作とラストが違うというものが多々ありますが、基本的に【そして誰もいなくなった】の映像作品や、影響を受けた作品のほとんどはクリスティ自身が戯曲として書いたものの結末をベースにしています。
そのため、
原作と結末が違うというよりも、戯曲の方のラストになっている
ということだと思います。
いまどき白黒の映画を見る機会はあまりないと思いますが、たまにはこういう古典を見るのも面白いんじゃないでしょうか。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★★
(製作時期や他の作品への影響を考えたら、作品の質としては★9とか★10でもいいくらい)
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