ドラマのカテゴリーな気もしつつ、観ていた感覚として、サスペンスのような臭いがしていたため、あえて推理にしてみました。ぶっちゃけ、観る前に想像していた作品じゃありませんでした。てっきり派手なマジックを使って目を引いてる間に、裏で泥棒とかするんだと思ってましたw
ストーリーも長く書こうと思えば長くなるんですが、1、2行で済まそうと思えば済む気がします。
いや、本当にそれだけなんですが、そこはそれ、【33分探偵】ではないので、無理やり伸ばすのではなく、相手との駆け引き、マジックのタネを洗練していく様、周囲の人間関係などが描かれています。まあ、もうちょっと詳しく書くと、こんな感じ。
瞬間移動マジックのタネに見せられたマジシャンたちが、お互いの人生を狂わせて行くストーリー。
マジシャンのボーデンは、ライバルのアンジャーの瞬間移動マジックのタネを見るために忍び込んだ舞台下で、アンジャーの死に遭遇する。ボーデンは過去の因縁もあり、逮捕されてしまう……。
数年前、アンジャーとボーデンは、あるマジシャンのもとで修行していた。そんなある日、ボーデンの結んだロープが原因で、助手であったアンジャーの妻が水中脱出マジックに失敗して溺死する。
ボーデンと決別したアンジャーは、復讐のためにボーデンの手品を失敗させ、ボーデンは小指を失わせる。それ以来、ふたりは互いの邪魔をし合うようになる。
ふたりはそれぞれのアプローチから、瞬間移動マジックをプレステージ(偉業)へと近づけていくのだが……。
細かい伏線が積み重ねられていて、本当に何気ない台詞や、シーンに意味があって、マジシャンを取り囲む現実や、エンディングの真実に集約されていく辺り、作りこまれている感じです。
また、アンジャーが科学の方向からタネを考えていくのですが、その装置が派手なこと。よくハッタリで小さく済む機械をわざと大きくして、すごい機械と見せることがありますが、この映画の中の機械は完全にオーパーツな上、そんなサイズじゃ無理というサイズ。多分、実際に作ったら、劇場なんかに収まらないよという技術だったりします。
色々と騙されないように観ても騙されるシーンが多いですが、そんなの気にせずに騙されながら観ると、より楽しいと思います。
既に観た人でよくわからなかった人はこちらをどうぞ。
オススメ度(10段階)……★★★★★★
(CMほどの華やかさはないのです)
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