離れた場所で二つの死亡事件が連続して発生し、両方同じ自然現象の下での硫化水素中毒死だと判明。
さらに死亡した二人は知り合いであることがわかり、警察は地球化学の研究者である大学教授の青江(櫻井翔)に協力を依頼する。
青江は事件性はないと考え調査を進めていると、そこに円華(広瀬すず)という女性が現れ……。
シネマトゥデイより。
嵐の櫻井翔主演で、東野圭吾の小説を映画化したミステリー作品。
屋外の自然環境下で硫化水素中毒による死体が発見されるが、自然環境課ではありえない状況だった。
そのため、刑事の中岡は大学教授の青江に調査を依頼するが、事件性はないという結論に達する。
しかし、納得のいかない中岡が捜査を続けていると、同じような状況で再び硫化水素中毒による死体が発見された。
通常の方法ではありえず、そんな自然環境を利用した殺人など、人間ではあり得ない。
あるとすれば、神みたいなものだと否定しながらも、調査を続けていく青江。
その前に1件目の現場にも現れた女性円華が近づいてきて、行動をともにすることに。
自然環境すら予測しうる『ラプラスの悪魔』は存在するのかという展開。
観ていただけばわかるんですが、未来を見通す『ラプラス』については割と早く判明します。
ただ、犯人の本当の目的がよくわからないのと、人間関係のせいで後半まで悪い意味で展開が読めません。
何がすごいって、俳優の無駄遣いがはんぱない。
あらすじだけ読んだ感じだと玉木宏演じる中岡という刑事が青江と一緒に捜査してそうですが、ほぼ出てきません。
ご都合的に情報を流してくるのと、やけに殺人事件にしたがっていて、ミスリード用の人物かと思わせるレベル。
他にも大学の助手みたいのに志田未来とか、竜巻で飛んでいく檀れいとか。
広瀬すず演じる円華の護衛というかお目付け役にいたっては、高嶋政伸とTAOですよ。
重要な感じで、福士蒼汰、豊川悦司、リリー・フランキーなんて出てくるし。
これらの人たちがちょこっとずつ出てくるので、割と気が散ります。
でも、そんなことよりも何よりも、ずっと登場している
青江は何もしていない
という事実。ずっと考え込んでいるだけの語り部です。
青江を演じている桜井を貶めようとか、そんなことではなく、文字通り、何もしていません。
記憶に残っているのは、現場の確認、否定的に考え込む、ある機関へのツッコミ、車の運転くらい。
探偵役ではないせいもあるのか、積極的な事件の推理はしません。
研究者としての知識欲みたいのはあるようですが。
真相が明かされる推理ものとしてそれなりに楽しめるとは思いますが、事件や謎を推理している感じがしないので、人によっては推理ものと認められないかも。
空想上の犯罪としては面白いかな。
オススメ度(10段階)……★★★★★
(ダメな方の三池崇史作品。)
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