【告白】

とある中学校の1年B組、終業式後の雑然としたホームルームで、教壇に立つ担任の森口悠子(松たか子)が静かに語り出す。「わたしの娘が死にました。警察は事故死と判断しましたが、娘は事故で死んだのではなくこのクラスの生徒に殺されたのです」教室内は一瞬にして静まりかえり、この衝撃的な告白から物語は始まっていく……。

シネマトゥデイより。

これ、映画館で観た人凄いなあと思いながら、断片的に視聴していたんですが、感想を書くために改めて通して視聴。

原作は大きく6章に分かれているんですが、元々は『告白』をした教師が辞めるところまでだったんだとか。

そのせいもあって、第1章に当たる教師の『告白』がされている内容に対して、恐ろしく淡々と語られている様子が怖い。

また、生徒たちもほとんどちゃんと聞いていないかと思えば、突然発言したり、沈黙したりと空間自体が異常な空気。

復讐方法に関しては、都市伝説に似たような話があるのでそれほど恐怖を感じなかったというか、そういうのが発想の着眼点になっているのかとも感じます。

それが盗作とかは言いませんよ。同じ題材をどう表現するかが大事なので。そういう意味ではこの作品は充分凄いと思います。

やがて、犯人を名指しこそしなかったものの、クラス全員がわかる形で『告白』を終え、教師が辞めた後の話に。

少年Aと少年Bは対照的な行動を起こすんですが、そこから先は映画だと微妙。充分に怖さは伝わってくるんですが、多分原作の方がもっと怖いんじゃないかと。

やや足早に進められているため、少年あと少年Bの家族についての描写が薄く、特に母親たちについて省略され気味のため、根本的な原因がわかりにくいかもしれません。

そしてクライマックスの電話。電話の相手から語られる真実が本当にゾクゾクしました。

人間ここまで残酷な方法を
思いついても実行出来るのか

という恐怖を感じさせていただきました。断片的に観たときはそこまで怖く感じなかったんですが、通して観るとかなり怖い。

単純に推理物と思って観ると、第1章部分で犯人がわかっているため、楽しめないかもしれませんが、どうしてこうなったのかの過程を描いている作品なので、しょうがないと思います。

どちらかというと、何度か観ているうちにジワジワ来る作品。

オススメ度(10段階)……★★★★★★
(観る側に高い理解力を求められるので、純粋におすすめもしづらい)

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コメント

  1. モックン より:

    映像の魔術師、中島哲也らしいスローモーションやモノクロとカラーをうまくミックスしてました。

  2. enta_mattari より:

    >モックンさん
    コメントありがとうございます。
    中島哲也の演出っていうのか、表現って
    独特ですよね。良くも悪くも個性的で。
    どうせなら映画館で観た方が面白い人
    ですよね。

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