高校生の神山樹(本郷奏多)と森野夜(高梨臨)は、人間の残酷的な面に異常なほど興味を抱いていた。そんなある日、変わり者だけが集うという喫茶店で森野が拾った一冊の手帳には、最近多発している猟奇殺人の一部始終が詳細に記されていた。そして二人は、まだ発見されていない被害者の死体を見つけだすことにする。
シネマトゥデイより。
ミステリーなのに凄惨な内容のため、ホラー作家と間違われやすい乙一原作の同名作品の映画化。
ちなみに凄惨なミステリーだけでなく、切ない感じのドラマも書いてたりするのに、不思議と乙一の作品だと知られてないことがある。【きみにしか聞こえない】とか乙一原作なんですけどね。
で、そんな凄惨なイメージばかりついてまわってる乙一原作の映画化だけに、どす黒い闇とか、モノクロな世界観を想像していたんですが、どちらかと言うと幻想的な感じ。
自分の場合はコミックスから入ったんですが、シリアルキラーになりそうな素質を持った少年が、やはりどこか闇を抱えたクラスメイトの少女と接していくうちに、彼女の闇の正体を知るようなストーリーと認識。
そのコミックスですら、原作小説のエピソードを削っているので、映画だとさらに尺足らずな感じ。コミックスではまだ少女の過去に触れる回があるんですが、映画版は2人が出会う1エピソードのみをベースにしています。
にも関わらず、主人公の少年が少女の闇の正体を理解してしまうため、原作、コミックどちらも未見の場合、すごく不自然なシーンに感じるような気がします。
もっとも、前プロデューサーが角川映画から映画化権を詐取していたことが判明した上、逃亡してしまったため、仕切り直したという可哀想な作品なので、仕方がないのかもしれません。
話は変わって、主人公の本郷奏多ってどこかで観たと思ったら、【テニスの王子様】でリョーマ役だったんですね。女の子の方も綺麗な娘だなあって思ってたら、【侍戦隊シンケンジャー】のシンケンピンク。
王子様と戦隊モノのヒロインって考えると、憧れるようなカップルですよね。これでダークな闇の部分がなければ青春ラブロマンスなんですけどね。
観る前か観た後に原作かコミックスを読むことをオススメします。
オススメ度(10段階)……★★★★★
(映画単体だとちょっとわかりづらいような気がするので)
↑予告編
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