田丸警視総監(品川徹)、長谷川副総監(國村隼)をはじめとした警察幹部12名が、警視庁本部内で人質に取られる事件が発生する。偶然にも犯人と遭遇した神戸尊(及川光博)とその連絡を受けた杉下右京(水谷豊)の特命係の二人は独自に情報収集を進め、籠城(ろうじょう)犯が元警視庁刑事の八重樫(小澤征悦)だという事実を突き止める。
シネマトゥデイより。
相棒が亀山から神戸に変わった【相棒】の劇場版2作目。
杉下と亀山時代は静と動というわかりやすい住み分けがされてましたが、杉下と神戸は両方インテリタイプのため、どちらかといえば、キャラ被りを起こしてしまっています。
そのため、解決に向かう手段も幅が狭くなって、基本的に推理と説得のみになってしまいました。
それは劇場版でも変わらず、アクションらしいアクションはありません。
結果的に主人公たちが突入するわけではなく、会議室で何があったのかが肝。何故か口をつぐむ12人の幹部、キャリアとノンキャリ、警察組織内の権力争い等きなくさい陰謀の臭いがし始めます。
また、劇場版で権力争いということもあり、会議室で人質にされる過去に出てきたお偉いさんたちが集結してました。
みんな制服を着ているのに
悪そうな顔ばっかり
です。服装変えたらやくざ映画でも問題ありません。
籠城事件終結後、不審に思った杉下と神戸が捜査を始めると、7年前の事件や中国系マフィアがらみでアメリカの陰謀映画のような無茶な真実が発覚していくんですが、そこは【相棒】。派手な銃撃戦等には発展しません。
『影の管理官』とか、なんか【スケ番刑事】とかに出てきそうな名前が出てきたり、中学生の妄想のような設定が随所に見られますが、演じてる俳優たちがあまりにもベテラン過ぎて、ちゃんとした作品に見えるから凄いです。
ただ、とある偉い人が刺されるんですが、真横に誰かいるのにナイフを持った相手から偉い人を守らないとか、テロとか余裕そうです。もっとも、しょっぱなから会議室を一人で占拠できちゃうくらいだから、余裕なんでしょうけど。
ラストの杉下の決意を語るシーンも見どころですが、地味な見どころとして、中国系マフィアに囲まれた杉下が麻雀卓を蹴り飛ばして、椅子を構えるシーン。
ドラマ版で剣道をたしなむというのは明らかにされてましたが、杉下もちゃんと格闘とかしようとするんだなって思わされます。もっとも、結局は戦わないんですけどね。
神戸は神戸で珍しく激昂するシーンがあるものの、ドラマ版を降板してしまったため、次の劇場版は順当に行くと、成宮寛貴になりそう。
とりあえず、「異議あり!」とか言い出さないことを願ってます。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★
(荒唐無稽なのに魅せられる地味映画)
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コメント
現在放送中のドラマで、ミステリフアンをうならせるのは「相棒」のみ(と思います)。盆暮の長時間スペシャルは時事的なテーマの掘り下げも深く、映画版への期待も高いものがありましたが、まずまずの及第点でしょうか。このシリーズの根本問題、杉下はなぜ離婚したのか、この謎が解かれるのが恐らく最終回。さて、何時になるでしょう。
>なすびさん
コメントありがとうございます。
個人的には、東野圭吾の作品の映像化したものや、【チーム・バチスタ】とかも好きですね。【相棒】は安心して見れるので好きです。
離婚の話は降板の仕方がまずかったので難しいかも。最終回は警察トップを逮捕するとか、そんな話な気がしてます。