【氷菓】

神山高校に入学した折木奉太郎(山崎賢人)は、姉の指示で渋々廃部の危機にある古典部に入部する。

もともと必要最低限のことしかやらない“省エネ主義”の彼は、ここで誰よりも好奇心旺盛な千反田える(広瀬アリス)と知り合う。

さらに折木と中学校時代から付き合いがある福部里志と伊原摩耶花も入部してきて……。

シネマトゥデイより。

米澤穂信の【古典部】シリーズのうち、1作目である【氷菓】を実写化。

【古典部】シリーズは推理小説と言っても、学園群像劇でもあるので、殺人事件とかは一切起こりません。

どんだけ危険な学校なんだと言いたくなるような作品と違って、リアルな印象。

逆に言えば、殺人ミステリーに慣れた人だと物足りないかも。

とりあえず、主人公というか、推理を展開する折木奉太郎が高校生離れした思考力の持ち主なだけで、他の3人は正直何もしていません。

凄まじい好奇心の持ち主である千反田えるは、「わたし気になります」って言うだけだし、自分をデータベースという福部里志も見せ場ないし、伊原摩耶花は素人代表みたいな感じ。

奉太郎に関しては、現実だとこんな感じかもなと思うので、そんなに違和感ありません。

ただ、千反田は豪農で知られる名家の娘で、知性が高く、清楚で礼節をわきまえているけど、好奇心が高まると暴走するキャラクター。

でも、映画版ではかわいいけど、残念な子。知性を高く感じるシーンがないため、ただのトラブルメイカー。

福部にしても、必要な情報を提示するのがデータベースの役割だと思うんですが、それがないので特に知性を感じない。

そのくせ、「データベースは結論を出せないんだ」という自虐的ともとれるセリフが削られ、「奉太郎わかったね」というセリフをドヤ顔で言うため、印象が悪い。

また、福部を演じている岡山天音には申し訳ないですが、外見的にインテリっぽくないし、とても摩耶花が振られながらも好意を寄せ続けるような容姿に思えません。

その摩耶花自身は目立つエピソードまで届いてないので、比較のしようもないんですけどね。

自分は原作至上主義ではないですが、この実写版の映画は構成や演出がメチャクチャで、元々の作品の良さが何も伝わってきません。

多分、作品自体の良さを知るだけなら、京都アニメーション製作のTVアニメ版を見た方がいいでしょう。

実写版では削られたエピソードを含め、1話から5話で描かれているので、そちらの方がおすすめです。

OP、EDがあることを考えたら時間的にほとんど変わらないし。

というか、映画を楽しみたいなら、

先にアニメ版を見るのはオススメしません。

ネタバレ以前に、相対的に実写版が酷い出来に感じてしまうので。

逆に本作を観た後にアニメ版を見たら、全然違う印象を受けると思います。

監督、脚本の安里麻里の作品を何本か観てますが、決して酷い監督ではなく、どちらかというと無難なイメージ。

料理で例えると、普通の材料で普通の家庭料理を作ってみせるタイプ。

まずくはないけど、本当に普通で記憶に残らないんですよね。

オススメ度(10段階)……★★★★★
(過去の真相を変えたのはさすがにどうかと思ったけど、原作通りなんですかね。)

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【ザ・リング/リバース】

観た者には7日後に死が訪れるという呪いのビデオ。

それを観てしまったジュリア(マチルダ・ルッツ)は、呪いを断ち切って死から逃れる方法を探ろうと、恋人のホルト(アレックス・ロー)と共にビデオや呪いの根源をたどる。

やがて彼らは一人の少女にたどり着くが、それを機にさらなる恐怖に引きずり込まれ……。

シネマトゥデイより。

Jホラーの金字塔えだる【リング】シリーズのハリウッド版で、シリーズ3作目というよりはリブート作。

ハリウッド版貞子であるサマラの呪いはまだ続いていて、飛行機内で呪いが発動するシーンから始まります。

偶然同じ呪いのビデオを見た人間がふたりもいるとかすごい確率ですが。

離れた大学にホルトが通うことになり、遠距離恋愛になるジュリア。

ビデオチャットの最中に教授に呼び出されたまま、ホルトは音信不通に。

代わりにホルトのパソコンからビデオチャットを使って、謎の女性がホルトの居場所を追求してきます。

不審に思ったジュリアが大学まで行くんですが、教授おガブリエルはしらばっくれる始末。

そこでホルトを探していた女性を見つけて問い詰めると、あるものを見てくれたらホルトを探す手伝いをしてくれることに。

実は彼女とホルトたちはガブリエルの研究に参加していて、見ると7日目に死ぬという呪いのビデオを見ていて、コピーを誰かに見せないと死ぬ状況。

ビデオを見ていた彼女は、ジュリアにコピーを見せようとしますが失敗。

サマラによって殺されてしまいます。

しかし、ジュリアは事実を知り、ホルトのためにコピーを見たことで呪われることに。

そして、ジュリアとホルトは呪いを解くために、呪いのビデオについて調べ始めるという流れ。

邦画版【リング】、テレビシリーズ【リング】より、ドラマスペシャルの【リング】に近いイメージ。

ハリウッド版の【THE RING(ザ リング)】シリーズに出てくるサマラが登場するんですが、別人です。

呪いのビデオに関しても、前作までの映像に追加があり、その追加部分が本作の手掛かりになっています。

もっとも、そのおかげで前作までの映像部分は意味を持たない映像になってしまったんですけどね。

アメリカ版の【THE RING(ザ リング)】シリーズの呪いのビデオの映像は、日本版の連想ゲームのような映像と違い、ダイレクトな答なのでなおさらです。

また、過去の作品は、邦画にしろ、洋画にしろ、テレビドラマにしろ、死の期限に緊張感があるんですが、何故か本作ではその緊張感を感じません。

オープニングの機内の女性と、ジュリアに見せることが出来なかった女性が焦っていたのが不思議なくらい。

どこか余裕を感じます。

もっとも、どうやって知ったのかわかりませんが、ガブリエルの実験の段階でコピーを他人に見せれば、呪いは回避できると知っているせいかもしれません。

正直、アイデアだけ一緒な別作品と言ってもいい上、後半の展開が予想外なので、過去作との比較が難しいのですが、リメイクだった【THE RING(ザ リング)】同様、別作品と思えば面白いと思います。

【リング】ファンには納得いかないかもしれませんが、リブートなので、これはこれでアリかも。

とはいえ、【パラノーマル・アクティビティ5】と公開日を入れ替えられたリ、【ウィジャ ビギニング ?呪い襲い殺す?】と被るのを避けたりと、延期されまくった上、日本でも上映館がすごく少なかった時点で、ある程度お察しください。

全然本編と関係ないですが、ガブリエルは【ビッグバン セオリー】でレナードを演じているジョニー・ガレッキでした。

オススメ度(10段階)……★★★★★★
(先に下調べしてしまうと、後半のネタバレをくらうので、かなりつまらなくなります。)

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【こどもつかい】

郊外の街で子供たちが姿を消し、さらに帰ってきた子供に遭遇した大人は、3日後に謎の死を遂げるという事件が発生。

新聞記者の江崎駿也(有岡大貴)は事件について調査し始める。

一方、彼の恋人で保育所勤務の原田尚美(門脇麦)は、ある日母親が迎えに来なかった男の子を預かるが、そこへこどもつかい(滝沢秀明)が近づき……。

シネマトゥデイより。

滝沢秀明が黒マントの謎の怪人に扮したホラー。

虐待された子供が姿を消すんですが、帰ってくると、虐待をしていた大人が死ぬという現象が続きます。

門脇麦演じる原田尚美は、勤務先の保育所で預かってる笠原蓮の親が迎えに来ないため、家まで行くが物音はするものの、返事がない。

仕方がなく預かることにするんですが、そこである約束をしてしまいます。

事件を調べていた記者で、尚美の恋人の江崎駿也も、友人が不審な死を遂げたことで本腰を入れていくことに。

やがて、帰ってきたこどもたちが同じ歌を口ずさんでいることに気づき、そこから呪いの正体を探っていくという展開。

とりあえず、子供たちを虐待していた大人を呪う

『こどもつかい』トミーを演じる滝沢がおっさん

になり過ぎてて、外見的な劣化振りと、はっちゃけ振りに結構驚きました。

演技が過剰にな感じるかもしれませんが、そこはわざとでしょう。

普通の役者なら普通にしか感じないと思いますが、SMAP解散の折には「SMAPはアホ」と言うくらいのポジションにいるタレントの初主演がこれかと思うと、ジャニーズの凋落振りがうかがえます。

歌自体が呪いの歌というわけではなく、『こどもつかい』であるトミーの出自へとつながる手がかりです。

ただ、ファン層を考えたらあんまり怖くない方がいいということなのか、残酷なシーンはほぼありません。

というか、記憶に残った限りではエグいシーンはありませんでした。

怖いのもドッキリさせられる程度なので、清水崇が監督だったよなと確認するレベル。

ホラーというよりも、こどもを虐待すると酷い目に合うぞという警鐘されている印象でした。

また、トミーの出自が悲しい感じですが、それ以上にメインの登場人物たちがみんなかわいそうなのも特徴かも。

尚美自身、ネグレクト気味な過去を経験しているし、映画本編では描かれませんでしたが、ノベライズでは駿也も子供の頃に置き去りにした友人が不審者に殺されるという経験をしているんだとか。

すれ違いによる哀しい真実なんかもあったりしますが、その辺は考えさせられますね。

とはいえ、まったくと言っていいほど心を揺さぶられないので、この作品を見たからと言って、子供に優しくなるということはなさそうです。

あと、個人的に面白いと思ったのが、トミーの正体への手掛かりになる歌。

子供たちが真似ているので、方言ではなく、似た発音をしてるだけというのが面白い。

この作品では特に意味がありませんでしたが、ミスリードのアイデアとして面白いんじゃないかなと。

オススメ度(10段階)……★★★★★★
(怖くもないけど、つまらなくはないです。滝沢ファンなら★8でも、★9でも良さそう。)

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【新感染 ファイナル・エクスプレス】

別居中の妻がいるプサンへ、幼い娘スアンを送り届けることになったファンドマネージャーのソグ(コン・ユ)。

夜明け前のソウル駅からプサン行きの特急列車KTX101号に乗り込むが、発車直前に感染者を狂暴化させるウイルスに侵された女性も乗ってくる。

そして乗務員が彼女にかみつかれ、瞬く間に車内はパニック状態に。

異変に気づいたソグは、サンファ(マ・ドンソク)とその妻ソンギョン(チョン・ユミ)らと共に車両の後方へ避難する。

やがて彼らは、車内のテレビで韓国政府が国家非常事態宣言を発令したことを知り……。

シネマトゥデイより。

韓国産のパンデミックホラー。ウイルス系で、ゾンビものと言うべきなのかは微妙なところ。

もっとも最近はウイルス系でもゾンビと言っているので、特に気にしなくてもいいんでしょうね。

ストーリーは別居中の妻が住む釜山に娘を送り届ける途中、ウイルスによるパンデミックが発生するというもの。

列車にゾンビというと、最近ではアニメの【甲鉄城のカバネリ】なんかを思い出しますが、隔離された閉鎖空間にもかかわらず、その空間自体が動いているため、状況に変化が生まれて面白い。

希望が見えたと思ったら、絶望に変わったり、結構その切り替えが早いので、短く感じるくらい。

その間にも人間関係に変化が起きるんですが、同じアジア圏なせいか、その変化が理解しやすいんですよね。

欧米作品だと、なんとなくおまえの生命大事、あいつは諦めろ的な思考が多く、みんなで助かろうってイメージじゃないので。

もちろん、この作品でも集団による闇を思いっきり見せつけられますが。

色々とてんこ盛りで面白い作品ですが、最大の見どころというか、印象強いのがバス会社の常務ヨンソク。

普通の作品なら、完全に街を牛耳る悪徳政治家ポジションなんですが、

クズっぷりとしぶとさが半端ない。

過去に見たアクション映画や、ホラー映画、推理映画でもなかなかいない不快なタイプ。

極悪人ではなく、セコいクズという辺りがいいキャラクターだと思います。

父親役のコンユもいい演技をしていましたが、正直大沢たかおに似てるなあくらいの印象しか残らなかったので、個人的には相当のインパクトだったんでしょうね。

韓国映画なので、それだけで嫌う層もいそうですが、本当によくできた作品だと思うので、ホラー好きはぜひ。

オススメ度(10段階)……★★★★★★★★★
(欧米のゾンビ作品のようなゴアシーンはほとんどありません。)

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【闇動画18】

『サンドバッグ屋』

いっさいの防御をしない奇妙な殴られ屋。

彼は幼いころに父親から日常的に暴力を受け、それ以来殴られることでしか生きている実感を持てない体になってしまったというのだが…。

公式より。

映像が始まって、『サンドバッグ屋』をいわゆる『殴られ屋』だと誤認していて、最近は街中で『殴られ屋』の営業するとまずいのかなと思ってました。

『殴られ屋』っていうのは、よくボクサー等がアルバイト代わりに1分間とか殴らせて、それをガードしたり、避けたりする仕事。

ところが、この『サンドバッグ屋』はガードしないし、避けません。全部くらいます。

ちなみにプロレスラーみたいに受けきるとかでもありません。

単純にボコられるだけなので、興奮した相手がメチャクチャしてきますし。

どうやら子供の頃に行方をくらました父親のDVによって、痛めつけられることに喜びを感じるようになってしまった様子。

性的快感を感じるわけではないので、M体質でもないですけどね。

そんなある日、ある人物が依頼にやってきてという展開。

恐怖は感じませんが、感覚の違いに気味悪さを感じるのと、行動がエグいという印象でした。

『取り憑く』

我々のもとに一昨日撮影した映像を見てほしいと連絡してきた映像提供者。

そこには彼女の恋人が友人の結婚式のために弾き語りで歌う様子が記録されていたのだが、怪奇現象が連続する!

公式より。

友人の結婚式のためにオリジナルソングを作り、撮影者の彼の部屋で動画撮影をしている光景。

生活感漂う状況がなかなか臨場感に溢れているんですが、歌があんまりにもアレなので、全然頭に入ってこない。

怪現象が起こり始めたものの、彼が驚かそうとしていると思っていた撮影者。

しかし、ハッキリした怪現象が起き、彼が驚きの表情を見せると、撮影者を怪現象が襲うという展開。

見ている間は彼の部屋に問題があるのかと思っていたんですが、撮影者の方に思い当たる節があるらしい。

また、この話の開始部分にテロップが入っているんですが、その理由も後で判明します。

他の2話に比べて、やや短め。

『死者の遊戯』

テレビ番組のスタッフたちがロケハンのために廃工場を訪ねた。

オカルト番組で紹介しようと企画したそこは人間のみならず、動物までもが死ぬために集まってくるという奇怪な場所だった!

公式より。

ロケハンに来た工場で製作会社のスタッフが怪異に襲われるストーリー。

今回、一番力が入ってるし、【闇動画】シリーズ内でもベスト10に入りそうな気がする怖さ。

正直、工場に入っていくシーンは、廃工場? となるんですが、いまって都市に工場があったりするので、こういういものなんですかね。

なんか、すごい普通のビル。

ただ、スタッフたちがロケハンのために施設内をうろついていると、どうやって入ったのか太った男が。

許可をとって入っているスタッフたちは男を注意するんですが、男は中に死体があると言い、それを見に来たという。

男の案内で進むと実際に死体があり、いつの間にか男は姿を消しているという展開。

ところどころ、あんまり意味がない展開もありますが、全体的になかなか怖い。

特に呼んだ警察の声がするのに、全然見つからないし、追いつかない辺りは地味にゾクゾクします。

この話に関しては、衝撃映像自体も結構怖いので、そこもよかったですね。

巻全体としては、1本目の前半がやや冗長に感じましたが、全体的に

一般には知られてないけど、どこかで起きている怪異

的な感じが面白かった巻でした。

オススメ度(10段階)……★★★★★★★★
(この巻、まだネットで感想そんなに見かけないのがちょっと不思議。)

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