【来る】

Pocket


ぼぎわんが、来る (角川ホラー文庫)

幸せな新婚生活を送る田原秀樹(妻夫木聡)は、勤務先に自分を訪ねて来客があったと聞かされる。

取り次いだ後輩によると「チサさんの件で」と話していたというが、それはこれから生まれてくる娘の名前で、自分と妻の香奈(黒木華)しか知らないはずだった。そして訪問者と応対した後輩が亡くなってしまう。

2年後、秀樹の周囲でミステリアスな出来事が起こり始め……。

シネマトゥデイより。

【告白】や【渇き。】の中島哲也監督作。

第22回日本小説大賞を受賞した澤村伊智の小説【ぼぎわんが、来る】を映像化したものですが、いかにも中島哲也っぽい作品になっていました。

ネットの評価では、怖いと意味不明の両極端でしたが、

PG-12としては、充分怖い

と思います。

ちょっとネタバレする形になりますが、ストーリーは大きく分けて、秀樹、秀樹の妻香奈、ライターの野崎の視点で描かれます。

あらすじだけ読むと、幸せな家族が不条理な呪いか何かにあって、ライターに助けを求めるっていう展開っぽいですね。

大筋ではその通りなんですが、観て驚くのが主な登場人物の大半がクズ。

正確には現実にもゴロゴロいるんだろうけど、ここまで明示されると胸糞が悪い。

発端である田原秀樹は、悪い人間ではないんですが、他人からの評価ばかりを気にする自己中なタイプ。

子供時代は自然が豊かな田舎で過ごしていて、仲の良かった少女が行方不明になっています。

本当は何もしないくせにイクメンブログを書いていて、友人にも陰口を叩かれる始末。

妻の香奈はシングルマザーに育てられていて、母親に恨み節を言われ続けたため、かなりネガティブな性格。

結婚式に凄いおばさんいるなあと思っていたんですが、どうやらそれが香奈の母親らしく、よく呼んだなあと思うレベルでした。

一生懸命幸せな家庭を築く努力をしているにもかかわらず、秀樹のせいで台無しになることもしばしばで、育児ノイローゼっぽくなっていきます。

秀樹の友人で民俗学者の津田のつてで、ライターの野崎から霊媒師の血筋でキャバ嬢の真琴を紹介されるんですが、悪人ではないものの、やっぱり問題がある感じ。

真琴は強力な霊能力者の姉琴子に憧れとコンプレックスを持っていて、独学で身に着けた方法で相手を刺激してしまうため、問題を大きくしてしまうタイプ。

頭が悪いと自分で言っているんですが、頭が悪いというより、ただのコミュ障です。

子供が産めない身体になっているんですが、秀樹と香奈の娘の知紗が可愛くて仕方なく、よく遊んであげている。

野崎の方はライターというよりなんでも屋で、金に見合えばなんでもするらしい。

真琴が妊娠した際に下ろさせてしまったことが現在でも気になっている様子。

そのせいで、真琴が知紗と遊んでいる姿を見て、痛々しいと感じていると思っていて、真琴と衝突したりします。

こうやって書き出すと、子供に対するアプローチが異なる人物たちですね。

前半は秀樹の視点で、秀樹の人間性や人間関係、山に連れて行こうとする存在についての説明が行われ、秀樹の周囲で被害が出始めます。

中でもかわいそうなのが後輩の高梨で、うるさいだけで悪いことを何もしていないのに、何かの対応をしてしまったために呪いにかかったようでした。

何かの力はすさまじいようで、琴子の仲間たちもあっさりやられていくくらいなので、余波でもそんな目にあうのかも。

中盤からは香奈の視点で、秀樹の視点で描かれていたことの裏で起きていたことが描かれます。

秀樹視点でもうっすら想像できたことなので、あんまり衝撃ではないかもしれませんが。

そして、最後は野崎視点になるんですが、ここからが本作の見どころで、琴子の仲間たちと何かの戦いになります。

結構大がかりで、マンションを空にして、周囲一帯を固めた上、何十人もの人々で何かに対抗。

もはや、何かの霊というより、山の神のような存在と戦っているようにしか思えません。

映像的にはPG-12なので、最後の戦いはそれほどグロくなく、抽象的なシーンが多く、好みが分かれるかも。

グロさだけで言えば、途中のシーンの方がグロかったですし。

原作のシリーズは未読ですが、ネットで散見されるほど意味不明ではなかったですし、PG-12としては充分怖かったと思います。

R-18ならもっとグロくとかもできたでしょうけど、そうすると最近の興行的に厳しいでしょうから、これくらいがちょうどいいんじゃないでしょうか?

オススメ度(10段階)……★★★★★★★★
(最後のシーンは中島哲也らしいけど、正直悪ふざけにしか思えませんでした。)

にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へ
にほんブログ村

《関連リンク》
おすすめホラー映画
映画|エンタカフェ
エンタカフェ


ぼぎわんが、来る (角川ホラー文庫)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です