【みなさん、さようなら】

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ロンドンのやり手証券ディーラー、セバスチャン(ステファン・ルソー)は、長い間冷戦状態にあった父(レミ・ジラール)が重病だと知らされる。彼はモントリオールに戻り、父の”幸せな最期”を演出する。

シネマトゥデイより。

ネットでは酷評している人も多いんですが、その多くがこの映画をわかっていないと思います。

大抵がフランス映画だし、下品なトークばかりという酷評なんですが、この作品はカナダとフランスの合作映画であり、舞台はカナダなので作りはカナダ映画に近いです。

トークに関しては確かに下品なんですが、それはこの映画が続編だから。作品が紹介される際に説明がないので、ジャケットでタイトルに惹かれて借りるとわからなくてもしょうがないですが。

元々この映画は【アメリカ帝国の滅亡】という1980年代に公開された4人の男女がセックス談義してるだけの作品の続編です。

【オースティン・パワーズ ゴールドメンバー】の『ゴールドメンバー』の意味を知らずに観て、【007】の「パロディと思って観たのに、下ネタばっかりだ。これだからアメリカ映画は」と言ってるようなもんです。

ただ、【アメリカ帝国の滅亡】自体がセックス談義するためのセクシーな映画ではなく、その談義をしている中で見せる中流階級の人々の心理を表現している深い映画だったりします。ちなみにカナダ映画です。

この作品では、そのメンバーのひとりだったレミに死期が近づいていて、母親のために息子セバスチャンがカナダへと帰ってくるというもの。

セバスチャンは自分に何もしてくれなかった父を毛嫌いしているんですが、母親はそんなセバスチャンをたしなめます。あなたが覚えていないだけで、おしめを代えてくれたし、病気になった時はずっと父親が看病したんだと知ることに。

妻の後押しもあり、母の願い通り、父が入院している部屋を友人でいっぱいに出来るように移したり、父のために奔走します。

そのためには金に物を言わせたり、多少の無茶な方法もとったりします。とても、序盤で

父親を嫌っていた人物

とは思えません。

やがて、父の痛み止めのため、レミの友人の娘ナタリーにヘロインの購入と、レミの介助を頼むことになるんですが、その辺りからそれぞれの登場人物の心の奥が描かれていく展開に。

正直、この作品で描かれている父親は自分の人生に後悔しているだけで、頑張っているのは息子なんですが、その息子を育てたのは父親の存在だったのではという印象を受けます。

実際、航海に出ているために戻れない娘からビデオレターが届くんですが、その娘からのメッセージを見る限りではそんな気持ちにさせられました。

現実として、日本人の慣習とはまったく違うので受け入れづらいとも思いますが、家族にわだかまりがある人は一度観てみて欲しい作品です。

オススメ度(10段階)……★★★★★★
(邦題の同名作品とは別物です)

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