2003年、ハーバード大学の学生マーク・ザッカーバーグ(ジェシー・アイゼンバーグ)は、学内で友人を増やすためのサイトを親友のエドゥアルド・サヴェリン(アンドリュー・ガーフィールド)と共に立ち上げる。サイトは瞬く間に学生たちの間に広がり、ナップスター創設者ショーン・パーカー(ジャスティン・ティンバーレイク)との出会いを経て、社会現象を巻き起こすほど巨大に成長していくが……。
シネマトゥデイより。
彼女に振られた腹いせにネット上に作られた女性を品評するサークルが、次第にステータスとなっていき、いまではネットを使っていれば知らない者はほとんどいない『Facebook』へと成長していった流れを描いています。
その過程で、ただのパソコンに詳しいオタク青年が、一躍時の人となり、莫大な金を手に入れたことで、新たな出会いを得つつも、友情や様々なものを失っていくことに。
いかにも欧米のスタートアップらしいという内容なので、
日本人が見ても真似出来ないし、日本の社会では受け入れられない
と思うんですよね。
日本にもベンチャー企業はありますが、欧米のように投資家が直接つくのではなく、結局銀行のような金融機関が資本提供することになり、ザッカーバーグのように自由な活動はさせてもらえないでしょう。
多分、日本でもライブドアのように株式で資金を集めて、M&Aを繰り返す手法があると思われるかもしれませんが、そこまでの資金が作れないことの方が多いでしょう。
そもそも、日本の場合は失敗した人間や、実績がない人間は信頼が本当に低いため、融資や取引自体が難しく、株式上場自体が困難でしょうから。
逆に言えば、欧米は金になると思われればどんどん投資してもらえるわけで、ザッカーバーグたちの周りには金の臭いがつきまとい始めます。
そういう金の臭いに敏感なショーン・パーカーは『The Facebook』の存在を知ると、ザッカーバーグたちに連絡をとり、行動をともにするように。
次々にスポンサーを獲得していくショーンと対照的に、ニューヨークに残ってスポンサーを探すも結果の出せないエドゥアルドは、徐々にザッカーバーグとの間に溝が出来ていってしまいます。
この流れから想像出来る通り、ザッカーバーグはエドゥアルドを切り捨てることになるんですが、日本人ですらそれを酷いと思わず、成功する人はそういう風に友人でも切り捨てられる人たちなんだろうなと思わせてしまうところが凄いです。
日本で若く成功した人間が同じことをしたら、きっと責められると思います。
それくらい憧れるけど、自分たちの社会とのギャップをリアルに感じてしまう作品でした。
ただ、ちょっと面白いなと思ったのが、ほぼノンフィクションと言ってもいいので、大きなトラブルはなく、日常にあるような出来事の積み重ねしかありません。
にも関わらず、2時間が短く感じるくらい飽きずに観られるというのは珍しいような気がします。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★
(サクセスストーリーというよりも、【ナニワ金融道】に近いかも)
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