【しあわせのかおり】


交通事故で夫を亡くし、幼い娘とともに故郷の金沢へ戻ってきた貴子(中谷美紀)。ある日、街外れにある小さな中華料理店“小上海飯店”を訪れた貴子は、職人気質の料理人・王(藤竜也)と知り合い、いつしか心を通わせ合うようになる。そんな折、突然王が厨房で倒れてしまい、体にまひが残ってしまう事態が起こり……。

シネマトゥデイより。

ぱっとみた感じ、よくある料理で問題を解決するようなストーリーを想像していたのですが、実際に観てみたら純粋なドラマ仕立て。

藤竜也演じる店主は、お客を嬉しい気持ちにさせる料理には一切の妥協をしないという一本筋の通った感じも職人っぽいし、中谷美紀演じる貴子の一途さも素人っぽい。

映画やドラマだとどうしても特殊なキャラクターや行動を演じられる役者に目が行きがちですが、こういう滲み出る感じの演技もたまにはいいものです。さすがに全部がそんな映画だったらつまりませんが。

特に病気で店を続けられそうにないとしった王のもどかしさの演技は、いかにも感情移入しているなという感じ。うちの父も職人でしたが、やはり老いて危ないので仕事を辞めた後はもどかしそうでした。

それこそ、『俺はもっと働けるのに』という思いが強かったのでしょう。作品の中の王も、気持ちは逸るのに、体がついてこない。そのやりどころのない気持ちがわかる演技。

そんな王を支えたい貴子も問題を抱えているのに、なんとか力になりたいという気持ちがわかる。

2人はただの店主と客だったはずなのに、まるで血のつながった親子のような関係を築いていく。恋愛感情ではなく、本当に『絆』というつながりを感じ、こういうのが未来へつなぐってことなのかもなって感じました。

年末年始に観ると、考えさせられる映画でした。

オススメ度(10段階)……★★★★★★★★
(ちょっとだけ出てる八千草薫の存在感もすごい)

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