最近の邦画のラブストーリーは、あんまりハッピーエンドという感じの作品がないと思うんですが、これってどうなんでしょうね。感動させるのに、とりあえず悲しくしとけっていう感じの流れは映画として、ちょっとどうかと思うわけですよ。
たまにそういう映画があって感動するのはいいとして、作られる映画、作られる映画が悲恋だと、恋人と観に行ったり、家で観ているうちに恋愛が悲しいモノという価値観になりそうな。
すべての映画がそうである必要はないと思うんですが、やはり恋愛映画は夢を与えるものだと思うんですよね。そういった意味で、最近の邦画の恋愛映画は感動は出来ても、それを観て恋愛をしたいとは思わないよなあって気がします。
虹の女神もそんな映画でした。
製作会社で働く岸田智也の元に旧友からの電話が入る。自分に製作会社を紹介し、自分は映画監督を目指してアメリカに留学した佐藤あおいが亡くなったという内容であった。
そんな智也とあおいとの出会いは奇妙なものだった。智也は元々、あおいの友達のストーカーだったのである。最初こそうっとおしいと思ったものの、良くも悪くも実直な智也に、あおいは徐々に心を開き、自分たちの自主映画に誘うまでになっていた。
社会人になって、映研の仲間たちとは疎遠になっていたが、智也とあおいは久しぶりに再会する。あおいは智也に対する自分の想いに気付いたが、それが目の前の男には届かないことを知ると、その想いから逃げようと決意する。
そして、あおいが渡米したある日、恋人と別れた智也は、いつかあおいと見た不思議な虹を見つけ、携帯で撮影した写真にヴォイスメールを添えて、あおいへと送ったが、その返事が届くことはなかった。
しかし、智也はあおいへの自分の想いを意外な形で知ることになるのである。
そんな話なんですが、劇中の自主製作映画の『THE END OF THE WORLD』がダイジェストっぽいですが、いかにも自主制作な感じの作品で、なかなか良い感じです。
ただ、映画全体の印象は薄く、市原隼人と上野樹里も喧嘩のシーンと自主制作映画の印象しか残りません。むしろ、ある意味痛々しい役の相田翔子のインパクトの方が強い気がします。
作品としては普通なレベルなんですが、上映された時期が悪い作品かもしれません。しばらく置いて、単発で観ていれば、楽しめたかもしれません。
オススメ度(10段階)……★★★★★
(前後に観た映画によって、評価が変わりそうな映画です)
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