自然あふれる長野・松本の本庄病院で、内科医として働く栗原一止(櫻井翔)。
24時間365日体制で医師不足の問題を抱える病院で、前向きな職員たちと共に診療をこなす一止にとって、最愛の妻・榛名(宮崎あおい)らと語らうことが日々の楽しみだった。
そんなある日、一止はある患者と出会い、人生の岐路に立つこととなり……。
シネマトゥデイより。
櫻井翔が有能でありながら、不器用でコミュ障の医者栗原一止を演じた医療ドラマ。
別に原作ではコミュ障でもなんでもないんですが、ボソボソ喋るのと、古風な話し方に引きずられたのか、コミュ障にしか見えません。
一止が夜間の救急外来の当直の日は、次々と患者が運ばれてくるんですが、現実にこんな感じじゃやってけないだろうなという印象。
この救急外来の患者の多さは、【田口・白鳥】シリーズの【ジェネラル・ルージュの凱旋】のようになんでも受け入れた結果ではなく、諦めの境地のようです。
本作のテーマは多分ですが、
医者は目の前の患者と、最新技術を身につけることで救える未来の患者たちのどちらをとるべきか
というものではないかと。
主な患者は胆のう癌の女性安曇雪乃。
手術をするか迷っているうちに進行してしまい、他の病院では手術を断られ、以前に診てくれた一止を頼ってきた患者。
一方で、一止には信濃医大の高山から勉強会の誘いが。
一止は最先端の医術を学ぶために信濃医大に行くべきか、目の前の患者に何かできることはないかで迷うことになるという展開。
現実的に難しい選択ですよね。
実際、病院、特に大学病院って医者たちのグループがあり、それによって医者としての人生が決まると言っても過言じゃないので。
しかも、別の病院に行ったとしても、ついて回りますし。
それがなくとも、医療は日進月歩なので、最新技術を身につけていかないと、周囲に置いていかれてしまいますから大変です。
かと言って、目の前の患者を適当にというわけにもいかないので、本当にバランスが難しい。
正直、信濃医大の高山みたいに物分かりのいい派閥リーダーってそうそういないと思うし。
患者側にとって何が幸せなのかを考えさせる作品でした。
オススメ度(10段階)……★★★★★★
(スーパードクター系ではなく、ヒューマンドラマなのもいいですね。)
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