【イニシエーション・ラブ】

バブル真っただ中の、1980年代後半の静岡。友人から合コンに誘われ、乗り気ではなかったが参加することにした大学生の鈴木(松田翔太)は、そこで歯科助手として働くマユ(前田敦子)と出会う。

華やかな彼女にふさわしい男になろうと、髪型や服装に気を使って鈴木は自分を磨く。

二人で過ごす毎日を送ってきた鈴木だったが、就職して東京本社への転勤が決まってしまう。

週末に東京と静岡を往復する遠距離恋愛を続けるが、同じ職場の美弥子(木村文乃)と出会い、心がぐらつくようになる。

シネマトゥデイより。

乾くるみのベストセラー小説を【TRICK】や【SPEC】の堤幸彦が映画化したラブストーリー。

観た人たちが真実に騙されるというのを売りにしていて、実際、ラスト5分でどんでん返しが待っています。

でも正直、その売り文句が失敗だったんじゃないかと思うんですよね。

予告の段階でラストに衝撃的な真実があるというのを前面に出しているため、当然ながら観客や視聴者は身構えて見てしまうので、オチでガッカリする人たちも少なかった様子。

初見だとラストで驚く人もいるとは思うんですが、ひっかかるのは心がピュアか、クズな人間を知らない人くらいな気がします。

逆に言えば、この映画を見て騙される人は知人にまともな人が多いということかもしれませんが。

実際、自分はこの映画の登場人物のような人間を知っているので、開始40分までにはオチを確信してしまいましたし。

ただ、映画としては本当によくまとめられていて、懐かしい昭和の時代がトレンディドラマみたいで面白い。

作品中で使われる音楽も昭和の歌だったり、色々と細かい部分から

昭和の臭いがあふれかえって

います。

昭和をほとんど知らないはずの松田翔太や前田敦子が演じる昭和の人々も、やや滑稽な感じがかえって味があったし。

騙されるというフレーズからサスペンスのような推理ものを想像して見ると大失敗しますが、アラフォー世代がドロドロしたラブストーリーとして見る分には意外と面白い映画だと思います。

20代だと作品中のあるあるに共感出来ないでしょうから、ネットの感想に否定的なものが多いのも仕方ない気がします。

オススメ度(10段階)……★★★★★★★
(見た人のある種の純粋さがわかる映画。)

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