1960年代のデトロイト。ディーナ、エフィ、ローレルの三人は『ドリーメッツ』というグループ名で、ライブハウスの出演が賭かったオーディションを受けていた。ジミーのプロデューサーをしていたカーティスは、ジミーの女癖の悪さからバックコーラスを失っており、3人に声をかける。
エフィの兄であるC.Cの作曲した歌をを聴き、カーティスは、レーベル『Rainbow Records』を立ち上げた。当時、アメリカは白人社会であり、白人のメディアでは黒人の歌が流れることはなかったが、その曲は黒人局のみで流されたにも関わらず、R&Bランクで一ケタ台の順位をたたき出すと、今度は白人によって曲を盗まれてしまう。
カーティスはこの経験から「金を使って白人局にも流してもらおう」と、ディーラーとして所有していた中古車をすべて売り払い、その跡地を本格的なスタジオに改造、『Steppin’ To The Bad Side』を発売する。
だが、成功していくにつれ、『ファミリー』だったはずの3人と関係者たちの間にはすれ違いや亀裂が生まれていく……。
よくある栄光と挫折モノなわけですが、この作品、元々はスプリームスのメアリー・ウィルソンが書いた自伝で、同様にメンバーだったダイアナ・ロス、フローレンス・バラードのことも描かれたベストセラー。
それをブロードウェイでミュージカル化する際に、スプリームスをドリームガールズに、メアリー、ロス、フローレンスをそれぞれディーナ、エフィ、ローレルに置き換えられました。もっとも正確には完全な置き換えではなく、他の人たちも混ざっています。
また、劇中のエフィと違い、フローレンスは音楽業界に復帰を果たすものの、アルコール依存のため、32歳で寂しく人生を終えています。
観てみた印象として、音楽業界の話を観ているはずなんですが、ふと話の流れが何かに似てるって思い始め、終盤に「あ、これマフィア映画の流れっぽいんだ」って気付きます。ファミリーと呼んでる辺りもそれを助長してますが、チンピラが仲間たちとのし上がっていく過程で、仲間だったはずの相手を切り捨てていき、気付くと自分ひとり。よくバンドがメジャーデビューする際に売れない要素を切ったりというのは聞きますが、そんな表と裏が垣間見れる映画でした。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★
(自分はスプリームスともビヨンセとも世代が違うので、単純に音楽業界のミュージカルでした)
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↑昔のLPってほとんどこんなデザインですよねw
コメント
コレは、もう映画って言うよりショーですよね♪
ショービジネスと言うと、アナログな展開をイメージしちゃいますね。日本だとテレビのような映像媒体を想像するのに。なんでだろう?