【ぼくのエリ】


ストックホルム郊外で母親と暮らす12歳のオスカー(カーレ・ヘーデブラント)は、学校で同級生にいじめられていた。ある晩、彼はアパートの隣の部屋に引っ越して来たエリ(リーナ・レアンデション)という少女と出会う。同じころ、近くの街では青年が逆さづりにされてノドを切り裂かれ、血を抜き取られるという残忍な殺人事件が起きる。

シネマトゥデイより。

一応、ヴァンパイアものということになると思う純愛作品。ただ、ここまで説明を省略した作品も珍しいかもしれません。

ぼんやりと映画だけ観ると、いじめられっ子の少年と隣に引っ越してきた少女の切ない恋愛ものに見えてしまいます。

しかし、原作の設定が説明されているもののあっさりとし過ぎていて見落としてしまったり、意味がわからないままになっていると思います。

ここからネタバレ連発します。

まず、副題の『200歳の少女』ですが、【ぼくのエリ】を画像検索すると消しのない状態の画像があるのですが、エリは本当は男の子です。

それこそもう男の娘です。切り取られちゃってますが。

また、エリに尽くしているホーカンは、ペドフィルと呼ばれる小児性愛者で、エリのためというより、自分の欲を満たすため、尽くしている感じだし。

原作では最終的にやらかすみたいなので、チャイルド・マレスターと呼ばれる小児性犯罪者なのかもしれません。

映画版のホーカンは愛に殉じたように見えるので、後のオスカーとダブらせる人が少なくないですが、彼の場合はエリだから愛しているのではなく、少女の姿であるエリだから愛していると思われるので違うような気がします。

対してオスカーは、エリが美少女だからという理由ではなく、エリが特別という理由で惹かれているように感じました。

オスカーの父はオスカーの父で、酒癖の悪さが表現されていないため、なんで友人が来ると離婚して妻と暮らしている息子をほったらかすのか意味不明。

子供より酒をとるくらい酒好きな上、酒癖が悪いことが離婚原因というのがわかってない人なんですかね。

ただ、やや獣っぽいですが、吸血鬼の描き方はなかなか面白い。

吸血鬼は招かれないと初めての家には入ることが出来ないんですが、その表現方法が面白い。ちなみに退治するストーリーではないので、十字架やニンニク、木の杭のようなアイテムは出てきません。

クライマックスがプールということもあり、誤解されがちな吸血鬼の出来ないこととして、水を越えるというのがありますが、あれは流れる水を越えられないだけなので問題ないです。

そのクライマックスシーンですが、静寂の中、進行していく光景が映像的に面白い。静から動という感じではなく、停止した時間の中で起こる絶望みたいな美しさがあります。

人間であるオスカーと、吸血鬼であるエリの種としては違っていても、生きるためなら何でもするという本質的な部分が似ているふたり。

同胞愛とも、自己愛ともとれる純愛的作品でした。

そういえば、超能力みたいな方法で相手を殺したり、猫が人を襲うのはなんだったのかも説明なかったので、いきなりに感じると思います。

オススメ度(10段階)……★★★★★★
(きっと好みが分かれる作品。)

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4件のコメント

  1. ハレルヤ より:

    私も映画好きで、たくさん見てるんですが時々一回目は居眠りするものに出くわします。そういうものは二回目挑戦。それでもつまらなかっったらもうあきらめます。「ぼくのエリ」も二回見てみないとわからない作品かもしれませんねえ、借りてきます(^^)

    1. enta_mattari より:

      ストーリー自体は単純なので、1回でも話自体は理解出来ると思います。
      ただ、映画では提示されてない情報が多過ぎて、どういうことかわからないと
      いう部分が出てくるだけで。

  2. kitaco より:

    ぃやあ、形代さん、めっちゃ興味深いです!
    そうでしたか、おっさんは小児愛性者でしたか。
    もっと純粋なものなのかと思ってましたよ~
    父親がほったらかすシーンは、この人ゲイなのかな?と思ったりでした。
    色々と知りたくなって原作を購入したのですが、未読です(笑)

    1. enta_mattari より:

      自分もてっきりkitacoさんと同じように考えていたんですよ。
      純粋とは思っていませんでしたが、まさかそういう嗜好とは。
      なんかしっくり来ないと思って、原作小説のレビューを見たら、
      ビックリという感じです。

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