平凡な毎日を送るごく普通の高校生コユキ(佐藤健)が、偶然天才ギタリストの南竜介(水嶋ヒロ)と出会い、才能あふれる千葉(桐谷健太)、平(向井理)、サク(中村蒼)らとともにBECKというバンドを結成する。コユキは天性の才能を開花させ、バンドも成功を重ねていく中、ある日、ロックフェスへの出演依頼が舞い込む。
シネマトゥデイより。
音楽をテーマにした漫画はヒットしないという定説を覆した作品のひとつ、ハロルド作石の【BECK】を映画化。
同様の作品としては、矢沢あいの【NANA】の映画化作品が記憶に新しいですが、あちらは中島美嘉の歌が表現を際立たせています。
この【BECK】はその逆のアプローチで、『BECK』の
歌詞は一切流れません。
映像とBGMで佐藤健演じるコユキが唄っていることを表現しています。
もっとも、佐藤健は中島美嘉と違い、純粋に俳優なので歌唱力を問うのは可哀想というもの。
もちろん、演技についてはこれまでの芯の強い若者ではなく、自分に自信のない優柔不断な青年というキャラクターをものにしています。
そんな佐藤健を引き立たせている水嶋ヒロや向井理、桐谷健太、中村蒼、忽那汐里も良い味を出してるし。
水嶋ヒロと忽那汐里は帰国子女なので、ところどころ英語での会話になるんですが、本当にかっこいい。特に水嶋ヒロが英語で激昂するシーンは、男ながら惚れ惚れします。
色々な事情もあるんでしょうが、水嶋ヒロが俳優活動を実質引退してしまったのが残念でなりません。1年に1本とかでいいから何かに出て欲しかったです。
漫画原作の実写化作品は必ず賛否両論ありますが、この作品に関しては俳優が演じる以上、これが限界だと思う出来。
これ以上を求めるとしたら、俳優ではなく、相当なレベルのアーティストに演技を指導するしかないでしょう。
キャラクターと似ている似ていないというのは、演技のレベルの問題もあるのである程度はしょうがないし、似ているけど下手より、それっぽくても演技が上手な方がいいはず。
漫画のキャラクターはディフォルメされているので、現実の人間では難しい容姿だったりとかもありますしね。
クライマックスの実際のフェス会場を使った撮影はかなり大掛かりで、出演者、スタッフの『熱さ』を感じます。
青春ドラマは多少ドロ臭くても、こういう『熱さ』を楽しめるので面白いですよね。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★★
(原作で否定されている『大資本による魂のこもっていない作品』と呼ばれるという自己矛盾に陥っていることも興味深い一面)
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コメント
初コメです(笑)
これ、昨年流行ってましたよね。
でも、おもしろいのかな?って結局、見なかったんですが、やっぱ面白そうです。
バンドものは、結構好きなんですよ。
週末に借りてみようかな。
紹介ありがとうございました。
>ひっこしオーさん
コメントありがとうございます。
バンドものというか、青春ものとしては
面白いと思うんですが、歌を歌っている
シーンがイメージ映像になるので、
受け付けない人は受け付けないかも
しれません。