1947年。ブルックリン・ドジャースのゼネラルマネージャーを務めるブランチ・リッキー(ハリソン・フォード)は、黒人青年ジャッキー・ロビンソン(チャドウィック・ボーズマン)と契約、彼をメジャーリーグ史上初の黒人メジャーリーガーとして迎える。だが、白人以外には門戸を開かなかったメジャーリーグにとって彼の存在は異端なものでしかなく、チームの選手たちはもちろん、マスコミや民衆からも糾弾される。そんな状況ながらも、背番号42を誇るようにプレーするジャッキーの姿は次第に人々の気持ちを変えていく。
シネマトゥデイより。
第二次世界大戦が終戦を迎えて間もない時期のアメリカ。いまだに南部では黒人差別が根強く残ってます。
最近ではバスケットボールチームのオーナーが差別発言をしたことで追放されるくらいなスポーツ界ですが、当時はかなり酷かった様子。
日本とは差別の仕方がまるで違うので想像しづらいかもしれませんが、トイレが白人用と黒人用に分かれていて、白人用しかない場合、使ってはいけなかったりするんですよね。
その辺も作品中ではっきりと描かれているんですが、明確な悪意を持って家に押し寄せてくる人々は本当に恐ろしいです。
そんな中、差別に苦しみながらも、理解者の助けを得て、チームに貢献していく実在の野球選手ジャッキー・ロビンソンの姿を描いています。
被差別者が耐えに耐えて、成功をつかむストーリーは結構あるので目新しさはありませんし、言葉の暴力は激しいですが、描写自体はソフトに仕上がっているのでかなり観やすい。
逆に言えば、現実で彼が受けた程の差別感を感じることもないという印象でした。
作品中で差別用語が乱発される映画っていうのも珍しいと思うんですが、アメリカのレーティングだと『FUCK!』と2回以上言っていると18禁と言われているのに、差別用語乱発してもレーティングは変化しないんですね。
ちょっと日本の臭いものには蓋的な現状を考えると、日本では考えづらい演出なんじゃないかと。日本だと昔の作品でも規制音や音飛び、下手すれば編集カットされてしまいますから。
それ以上に内容を考慮せずに抗議活動とかする人たちも少なくないので、お国柄なんでしょうね。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★★
(スポーツものが好きな人なら、一度はこういう時代もあったという作品を観ていただきたい)
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