うだつのあがらない下級武士の別所彦四郎(妻夫木聡)は、ささやかな出世を願って神様に懇願するが、祈る稲荷を間違えたために貧乏神・疫病神・死神という3人の災いの神に取り憑かれてしまう。社会や家からのけ者扱いされて日々を過ごしてきた彦四郎だったが、突然の災難に見舞われたことによって、次第に自分の人生の意義について目覚めていく。
シネマトゥデイより。
【鉄道員(ぽっぽや)】の浅田次郎原作の時代劇ドラマ。平たく言えば、日本版【3人のゴースト】です。
タイトルからするとホラーっぽいですが、実際は悲喜劇で、彦四郎にとりつく貧乏神を演じる西田敏行がいい味を出してくれています。
また、小文吾役の佐藤隆太が無駄に霊力が高いらしく、経文らしいのを唱えると、それが良く効くのが結構シュールで笑えます。
ただ、全体的なストーリー展開として、前半コメディっぽいのがだんだんシリアスというか、暗い話になっていきます。そんな構成になっているため、コメディと思って観てしまうと、どこかやるせない気持ちになるかもしれません。
古典落語を若者向けに撮ってみたけど、どっちつかずでまとまりが悪くなったという印象がなくもないですが、自分としてはまったり観る分には楽しめる映画だと思います。
いらないといわれるラストも、個人的にはよくあるパターンだし、あってもいいと思うし。
オススメ度(10段階)……★★★★★★
(安定している面白さなので、突出もしない)
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