失踪(しっそう)した小説家の凸川(浅野忠信)を捜すため、担当編集者の静(真木よう子)は彼の故郷を訪ねる。
彼女はそこでなぜかホストのいないホストクラブにたどり着き、地元のドンである江田(北村一輝)の愛人順子(南野陽子)に凸川の消息を尋ねる。
そこへ警官の岡本(ユースケ・サンタマリア)も現れるが、彼らの話はまったく要領を得ず……。
シネマトゥデイより。
【池袋ウエストゲートパーク】や、【木更津キャッツアイ】、【少年メリケンサック】など人気作を出し続け、固定ファンの多いクドカンこと宮藤官九郎脚本の作品。
自分もクドカンの脚本は好きですが、この作品はとても人に勧められる作品ではありません。
『殺しても死なない男』と、その男のせいで狂わされていく人たちというストーリーは他にもありますが、B級以下の仕上がり。
そういったシチュエーションの作品だとキャラクターに個性や、独特の価値観みたいなものがないと面白いとは思えない。
残念ながらこの作品はそれを感じず、ただ
浅野忠信がやってきて、それに対して北村一輝やユースケ・サンタマリアが驚いて、死なない事にイライラしている。それの繰り返し。
本当にそれだけ。
阿部サダヲのようなリアクションが不思議な人や、死なない男が荒川良々やドランクドラゴン塚地のように何があってもヘラヘラしているようなキャラクターがいれば、また違ったかも。でも、残念なことにそういう人たちはいません。
逆にそういったオーソドックスな感じを壊すなら壊すで、もうちょっとクドカンらしいふざけているように見えるけど、終わってみるとちゃんとストーリーとして成立している感じが欲しかった。
クドカンの脚本は独特の波長があるので、面白いと思う人とつまらないと思う人に分かれるし、一応テーマが『友情』なんだろうというのもわかる。
でも、それでもあえて書くなら、この作品を面白いという人は、どこか歪んでるか、本人は認めないとしてもクドカン信者になってしまっていると思う。
ネットでは、万人受けしないのわかってるから遊んでいるんだろうだとか、ナンセンス・コメディなんだからという感想もありますが、権威化してしまったクドカンの作品だから面白いと言っているようにしか思えなかった。
よくある部屋に呼ぶスタイルのトークバラエティで、ゲストが来たと思って扉を開けると、毎回鈍獣が現れるというナンセンスなシチュエーションを面白いと思う人なら面白いでしょうけどね。
まあ、大乃国とジェロをキャスティングしたのは凄いと思います。こういうコメディ映画に出るんだという意味で。
オススメ度(10段階)……★★
(個人的にはクスリともしなかったので、★1でもいいくらい)
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コメント
面白かった。3回は見ました。
>もさん
コメントありがとうございます。
あくまでも個人の感想なので、感性、もしくは
着眼点が違えば面白いのかもしれません。
5分、10分で区切られて帯放送とかされて
いれば、印象は全然違うんですが、映画として
ずっと観るには自分には厳しかったです。
逆に3回も観れたもさんが凄いと感じます。