ある殺人事件の裁判のためごく一般の市民12人が集められた。被告が若くて美しいことから議論は概ね無罪で決まりかけたとき、ひとりがそれに異を唱えたことから議論は白熱紛糾し……。
allcinema ONLINEより。
世間では裁判員制度が始まり、微妙な空気が流れていますが、もう20年近く前に陪審員制度が日本にあったらという架空の設定でのコメディ作品。12人の怒れる男たちのパロ。
脚本はコメディに定評のある三谷幸喜。監督は気づいていませんでしたが、【櫻の園】の中原俊でした。最近はいまいち切れの悪い感のある三谷幸喜ですが、この作品を観ると、天才だよなあって思わせます。さすがサザエさんの脚本でタラちゃんを巨大化させる話を書いて没にされた上、追放されるだけありますw
出てる俳優陣もベテラン勢が多く、豊川悦司の怪しさや、梶原善のうっとおしいおしゃべりさ加減は、この頃からすでに健在だったようです。
陪審中のやりとりも日本人らしく、誰かの意見に従ってばかりだったり、どうでもいいから早く帰りたがったり、無駄に議論したがったりともうメチャクチャ。裁判員制度も内情は似たようなもんなんだろうなって思います。
それにしても、裁判員制度。なぜ国民総参加なのか謎でたまらず。一般の人たちなんて、まともに法律なんてわからないし、むしろ違反している人の方が多いのに、参加させられるのは刑事事件。意味がわかりません。
こんなことなら、関係者以外で他の裁判の傍聴券を手に入れたい人たちの義務にすればいいのにとしか思えない。そうすれば、なんだかんだ言って法律にも詳しいわけだし、大事件の度にバイト雇って調達する必要もなくなるんじゃないの? とか思うわけで。
この映画の豊川悦司のように詳しい人間なんて、そうそういない気がしますけどね。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★★
(何度も観てるけど、本当に笑い転げます)
↑予告編
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