砂漠を彷徨うマックスが辿り着いたバータータウン。
その町で野蛮な女支配者により、球状の檻に囲まれた“サンダードーム”での戦いを強いられたマックスは一人砂漠へと追放。
行き倒れた所を救われた子供たちの村に招かれ親代わりのように慕われていく……。
allcinema ONLINEより。
【マッドマックス】シリーズの第3作。
愛車を盗んだ相手を探してやってきた町バータータウン。何事も物々交換で成り立っているため、マックスは自分の腕っぷしを担保に情報を得ようとします。
ちなみに盗んだ相手は親子なんですが、親の方は前作でジャイロ・キャプテンを演じたブルース・スペンスです。
洋画って本当にその辺おおらかですよね。
町の支配者であるアウンティのテストに合格し、ある人物の殺害を依頼されます。このアウンティを演じているのがまさかのティナ・ターナーなんですが、いまの若い人たちはティナ・ターナーがなんなのか知らないでしょうね。
日本で例えると、2015年現在のDREAMS COME TRUEの吉田美和が映画に出た感じです。凄いですね。
殺してほしい人物というは町を裏から実質的に支配しているマスター・ブラスターで、筋肉隆々の男ブラスターに小男のマスターが乗っているという二人で一組の男たち。
昔、永井豪の漫画で【バイオレンス・ジャック】というのがあるんですが、その中で甲児が盲目の空手家マジンガに肩車するパイルダーオン的なシーンがあるんですが、そんな感じです。
アウンティは身内であるマスター・ブラスターを表立って殺すわけにはいかず、町のエネルギーを管理するために頭脳であるマスターは生かしておく必要があるという状況。
『サンダードーム』と呼ばれるケージマッチをすることになり、ブラスターと戦うマックス。
マックスは結構卑怯だと思う手で勝利するんですが、ある事実を知り、ブラスターを殺すことが出来ず、掟破りとして追放されてしまいます。
約束の報酬ももらえず、荒野に放り出されたマックスは、行き倒れたところを子供たちだけの集落に助けられるんですが、どうやら語り継がれている人物と勘違いされている様子。
マックスが自分たちを導いてくれないとわかると、一部の子供たちが集落を出ていってしまいます。しかし、それでたどり着くのはバータータウンのため、マックスは残った子供たちに頼まれ、連れ戻しにいくという展開。。
本来なら町の支配者と戦って倒すというのが、こういったアクション映画の定番だとは思うんですが、
アウンティって必ずしも悪ではない
んですよね。それが最終的に作品として悪い結果を導いてはいるんですが。
サンダードームで掟を破ったマックスに対して、口封じで殺してしまうことも出来たのに、あえてルーレットに託してみたり等、マックスを気に入っていた節すらあるし。
いわゆる極妻に近いような印象かもしれません。言動に関しても、この世界を生き残り、町を発展させるために頑張っているだけっぽいし。
単にそれがマックスや他の人間と方向性が違うので、衝突することになるんですが、それって現実社会でもありますしね。
クライマックスは列車のような乗り物と、バータータウンの連中の車による追跡劇なんですが、ひとりトロッコで必死に追いかけてくるシーンに大爆笑。しかも、かなり追いついてきてる事に敬意を表します。
この男がアイアンバーという名前なんですが、登場時から何度もマックスにからんで来ては、酷い目にあうという味わい深いキャラクター。
【マッドマックス2】のヒューマンガスや、ウェズとは違った魅力ある登場人物として知られています。
駄作と言われることの多い作品ですが、そんなに酷い作品ではないと思います。問題は、敵のボスとなるキャスティングにティナ・ターナーを持ってきてしまったことで、ラストが納得しづらいということに尽きるんじゃないでしょうか。
オススメ度(10段階)……★★★★★★★
(途中で設定やストーリーを変えたのか、確かに迷走している感は否めない。)
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