月別アーカイブ: 4月 2016

【人生スイッチ】

オムニバス形式のブラックユーモア作品。

本当にブラックなので、普通のコメディが好きな人はもしかしたら不快に感じるかも。

『おかえし』

仕事の依頼を受けて、指定された飛行機に乗ったファッションモデル。

話しかけてきた隣の席の男が、彼女の元カレを知っていた。

ところが、元カレの名前を口にした途端、「小学校の教え子だった」「同級生だ」「元部下だ」と乗客全員が彼と関わりがあることが判明。

しかも、みんな彼にひどい仕打ちをしていた。

息をのみ顔を見合わせる乗客たち。

そのとき、CAが発した一言に機内は凍りつく──。

公式より。

ヒロインっぽい女性が乗った飛行機が飛び立ち、隣の男と話していると元彼の知り合いだと判明。

すると、近くに座っていた女性も知り合いだと言い、さらに他にも知り合いが乗っている。

偶然とは思えない状況に確認をすると、乗客全員がモデル女性の元カレの知り合いだった。

まあ、想像通りのオチなんですが、すごい執念だなと思います。

笑えるというよりも、ブラック過ぎて苦笑いという感じ。

『おもてなし』

郊外のレストランでウェイトレスとして働く女。

客が誰もいない雨の日、父親を自殺に追いやり、母親を誘惑してきた高利貸しの男が店に現れる。

調理担当の女に打ち明けると、彼女は「猫いらずを入れな」と物騒な提案を。

一度は止めたものの、男の傲慢な態度に恨みが激しく再燃し、猫いらず入りと知りつつポテトフライを出してしまう。

ところが男は、バクバク食べてピンピンしている。

そこへ男の息子が来店、目を疑う行動に出る──。

公式より。

レストランにウェイトレスの家を崩壊させた高利貸しがやってくるんですが、相手は全然気づかず。それどころか接客に対してクレームをつける始末。

ウェイトレスが調理担当に事情を告げると、猫いらず入りの食事を提供。

そこまでするつもりがなかったウェイトレスが料理を回収しようとするんですが、高利貸しにキレられて回収出来ず。

しかし、不思議なことにどれだけ食べても高利貸しの様子は変わらず、高利貸しの息子が合流して食べ始めてしまいます。

何故か怨みのある本人よりも、話を聞いただけの調理担当のおばさんの方が殺る気満々という謎な状況。

一生懸命止めようとするのに止められないウェイトレスの言動が、ややトラブルコメディっぽいかなとは思います。

『パンク』

雄大な山に囲まれた一本道を新車で走り抜ける男。

前方を走るポンコツ車がノロノロ運転のくせに追い越しを邪魔する。

ようやく抜き去る時に、「トロいんだよ、田舎者!」と捨て台詞を吐く男。

ところが、程なくしてまさかのパンク。

タイヤを取り換えていると、例のポンコツ車が追いついてくる。

男は車に逃げ込むが、降りてきた運転手はスパナで新車をボコボコに。

満足して立ち去ろうとする運転手に、男はあり得ない逆襲に出る──。

公式より。

公式だとタイトルがエンストになってますが、ディスクだとパンクになってました。

ホラー映画とかでありがちな嫌がらせをされた相手を煽ったら、自分がトラブったところにその相手がやってくるパターン。

こういうタイプのストーリーの定番通り、やられたらやりかえすを繰り返すうちにどんどんヒートアップ。

田舎の粗野な乱暴者も恐いですが、キレた普通の人も恐いもんです。

オチがブラックで秀逸。

なんだかんだで一番コメディっぽい話。

『ヒーローになるために』

ほんの数分で見事にビルを爆破する解体職人の男。

仕事を終えて娘の誕生会のケーキを買っていると、駐車禁止区域じゃないのに車をレッカー移動されてしまう。

翌日、陸運局の窓口で訴えるが無視され、大暴れしてしまう男。

その姿がハデに報道され会社はクビに。日頃から家庭を顧みない夫に腹を立てていた妻からは離婚を言い渡される。

職探しで停めていた車を再びレッカー移動された男は、イチかバチかの計画を思いつく──。

公式より。

やたらとレッカーされて、その度に陸運局の職員とモメる主人公。

堪忍袋の緒が切れて大暴れしてしまい、会社はクビ、妻からは離婚を言い渡される。

その上、やっぱりまたレッカー。

正直、職員にあんな対応されたらキレても仕方ありません。国によっては職員たちに銃を乱射するパターンもあり得た気がします。

もっとも、実際はそうならず、男の経歴を活かした方法でやり返すことに。

その光景を吹っ切れた表情で眺める主人公がかっこいいです。

展開は予想できますが、それでも結構楽しめます。

『愚息』

瀟洒な屋敷に暮らす裕福な男。

ある朝、息子が酒を飲んだ帰りに人を轢いてしまう。

テレビをつけると、既に悪質なひき逃げ事件だと報道。

顧問弁護士に相談し、使用人に50万ドルで身代わりになってもらうことに。

ところが、検察官にすぐにバレ、100万ドルで買収することに。

交渉役の弁護士は50万ドル、使用人は追加でマンションを、検察官は必要経費を上乗せろと要求。

息子に「自首しろ」とキレた男と、金の亡者たちのとんでもない交渉が始まる──。

公式より。

単純に自動車事故を起こした息子のために使用人を身代わりにしようとするだけの話。

金で解決しようとすると、ろくなことにならないよというストーリー。

ブラックなユーモアではあるんですが、笑えるかと言われたら、どこで笑えばいいのかわからないんですよね。

ブラックだなあと苦笑いしか出来ません。

『HAPPY WEDDING』

盛大な結婚式の最中に、花婿が招待した同僚が浮気相手だと気付く花嫁。

ショックのあまり泣きながら屋上に出るが、休憩していたシェフに慰められ、コトに及んでいるところへ花婿が捜しに来る。

開き直った花嫁は「全財産はぎ取ってやる!」と恫喝して会場へ。

帰ろうとする浮気相手を引きとめ、一緒に踊り始めた花嫁は、彼女に恐るべき復讐を果たす。

だが、花嫁が断固としてやり通した式の終わりには、まさかの結末が待っていた──。

公式より。

新郎が浮気相手を式に呼んでるのに気付いた新婦がビッチ化。

慰めてくれたシェフとやり出したり、新郎を脅迫したり、浮気相手をダンスに引っ張り出し、鏡にドーンしたりとメチャクチャです。

新郎は新婦の脅迫に心をやられて吐き出したりとか、とても浮気相手を式に呼ぶメンタルの持ち主とは思えません。

ビッチ化した新婦のやりたい放題が面白いんですが、オチが酷い。

それこそ、式場にやってきていた人たちと同じような心境になります。

公式サイトだと、まるでこれらのストーリーが絡み合っているかのように書かれていますが、特に絡みはありません。

思いがけない救いの手もないし。

あのアオリはなんなんだか。

全般的にブラックユーモアというコメディの1ジャンルではありますが、日本人から見た場合、【世にも奇妙な物語】の不条理パターンのストーリーといった方が伝わりやすいかもしれません。

オススメ度(10段階)……★★★★★★
(面白いとは思うけど、期待し過ぎるとつまらない作品)

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【追憶の森】予告編動画

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【チャッピー】

2016年、南アフリカ。ディオン(デヴ・パテル)は、世界初の自身で感じ、考え、成長することができる人工知能搭載ロボットのチャッピーを開発する。

しかし、世界でも有数の危険地帯ヨハネスブルクに巣食うストリートギャングにチャッピーと一緒に誘拐されてしまう。

起動したばかりで子供のように純粋なチャッピーは、ストリートギャングのメンバーたちと接し、彼らから生き抜くためのスキルを学んでいく。

圧倒的スピードでさまざまな知識を吸収していくものの、バッテリー残量が5日分しかなく……。

シネマトゥデイより。

【第9地区】のニール・ブロムカンプの監督脚本作品なので、どっちかと言えば、ハード寄りのSFアクションだと思って視聴。

ちょっと予想と違う。いわゆるこれじゃない感というよりも、完全に路線が違うという印象。

ストーリーは警察のドロイド部隊で廃棄されるはずだった1体に、技術者のディオンが意識をインストール。

借金を返すために強盗を働くためにディオンを誘拐したギャングたちとともにドロイドのチャッピーを教育していく。

ちなみにこのギャングたち、キャストが俳優名と同じで、ニンジャはニンジャ、ヨーランディはヨーランディとなってますが、そのままの芸名です。

ダイ・アントワードというラップグループのメンバーで、本当はもうひとりDJがいます。

ニール・ブロムカンプが彼らのファンで、出演することになった様子。

吹替版のヨーランディはすごく特徴的な声なので、軽くふざけてんのかと思ってしまいますが、ヨーランディ自体が特殊な風貌なので、イメージ的には悪くありません。

ギャングにはもうひとりアメリカという男がいて、その4人で意識が生まれたばかりの赤ん坊のようなチャッピーを教育していきます。

ただ、ディオンは創造主として犯罪に加担するのを禁止してしまい、借金を返さないと殺されるニンジャはなんとかチャッピーに強盗の手伝いをさせようと企むんですよね。

アメリカはニンジャ寄りですが中立で、ヨーランディはチャッピーをわが子のように可愛がり、乱暴なことから遠ざけようとします。

もっとも、ニンジャも犯罪者ではありますが、性格的には悪い奴ではないので、スパルタなこともしますが、なんだかんだ言ってチャッピーに優しいんですよね。

そんな風にそれぞれの思惑が錯綜する中、チャッピーは徐々に様々なことを吸収していくんですが、自我が生まれたばかりなので言動が子供っぽい。

よくドラマやアニメに出てくるいじめられっ子みたいなんですが、その

やりとりが育児ドラマみたい

で面白い。

まあ、そのおかげで想像するようなSFアクションではないと感じるんですけどね。

正直な話、煽り文句とか聞いた限りだと、自分の余命を知ったドロイドが人間に反逆を起こすストーリーとしか思えませんし。

どちらかと言うと、切ないクライムドラマにチャッピーというスパイスが加わったというべき作品だと思います。

また、ドロイドのせいで開発費を削られて逆恨みしている男としてヒュー・ジャックマン、上司としてシガニー・ウィーバーが出ているのも見どころ。

後半の展開がなかなか予想外なのも面白いですね。伏線貼ってはあったんですが、普通に驚きました。

wikiを見るとネタバレするので、見るならwikiを見ない方が楽しめます。

オススメ度(10段階)……★★★★★★★★★
(SFの知識もいらないし、基本グロいシーンはないのでおすすめ。)

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【ピエロがお前を嘲笑う】

世間を震え上がらせたハッキング事件を起こし、さらに殺人容疑で追われる天才ハッカーのベンヤミン(トム・シリング)が警察に出頭してくる。

ハッカー集団「CLAY」に加担して盗んだ情報によって殺人事件を引き起こしてしまい、今度は自分が狙われていると告白。

その自白を基にベンヤミンの身辺調査に着手した捜査員は、不可解な事実を次々に見つけだす。

シネマトゥデイより。

一時期話題になった見ている人間を騙すタイプのサスペンス。あらかじめ書いておくと、あんまり下調べせずに見た方が絶対面白いです。

特に完全ネタバレは見ない方がいいです。あくまでオチで衝撃を受けるタイプなので。

ストーリーは、【ユージュアル・サスペクツ】のように取り調べ中の回想のような形で進みます。

当然、【ユージュアル・サスペクツ】を見たことがある人は、そういうオチを予想すると思うし、騙されると知っている人たちは疑心暗鬼になっていると思います。

それでもほぼ間違いなく、

あなたは騙される

でしょう。そう書くと、とんでも系と思われるかもしれませんが、ちゃんと最後まで見れば、なるほどねという感じ。

作品中に似たようなセリフがありますが、人は自分が望んだ真実を見たがるというのは本当だなと思い知らされるでしょう。

もっとも、最後の方はややこしいので、人によってはどういうことかわからずに混乱するかもしれませんが。

とりあえず、ハッカー集団有能過ぎ。

見ている人たちには地味に見えますが、やってることを考えるととんでもないレベルのことしてます。

オススメ度(10段階)……★★★★★★★★★★
(作品の出来や表現方法は好みがわかれると思いますが、1回だけ見る分には本当におすすめ。)

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