月別アーカイブ: 10月 2014

【富江 BEGINNING】

転校生・川上富江(松本莉)の魔性に引き込まれたかのように、男子生徒は彼女の虜になってしまった。彼らの富江への愛はやがて殺意に変貌(へんぼう)し、彼女の耳を鋭利な刃物で切り落としてしまう。しかし、その耳は生き物のように動き回り……。

シネマトゥデイより。

ファイナルと来たら、ビギニングを作る流れがいまや定番ですが、この作品も【富江 最終章~禁断の果実~】で終わりかと思ったら、やっぱり作られました。

もっとも、基本的には話がつながっているわけではないので、作っても作らなくても問題ないんですけどね。

現在観た作品では、この作品が1作目の冒頭につながり、1作目の男の正体がわかるくらいな気がします。というか、役者一緒で顔出ししてるので、即バレです。単に同じ及川中監督作品だから、つなげただけかもしれません。

あとは『富江』という存在の設定だけがシリーズを通しての共通点。

美少女で、本人が何もしなくても男たち、場合によっては女性も『富江』に心を奪われてしまい、独占したくなった結果、殺してしまう。

しかし、殺しても死なないというか、増殖して復活するので、誰も独占は出来てないという存在。

そんな『富江』が何度も殺されることをどう思っているのか、本音と思われることを告白しているのがちょっと面白い。

また、男を馬鹿にして嫌っている割に利用しまくったり、親友扱いの松原礼子に優しいあたり、なんかレズっぽい雰囲気をかもし出しているのがちょっと謎。

正直、

こんなキャラクターだったっけ

と困惑します。

ストーリーも廃校となった学校にやってきた礼子と山本が『富江』について語りながら、回想が進むという流れなので根源的なショックシーンはなし。

せいぜいが虫入りコーヒーと、『クッキー』が気持ち悪いなって思うくらいです。

一応、『富江』が担任と生徒たちに解体されるシーンがあり、担任と生徒たちが明るく喋っていて、明らかにおかしいのも本来は狂気が怖いシーンなんでしょうけどね。

原作はこんなにチープだったかなあと思ってしまう感じ。

しかし、そこまでの三度笠を被った生徒たちによる襲撃とかがあるため、失笑しか浮かびません。

基本的に襲撃シーンはおかしなことが多く、ドスみたいなのを持って刺しにいったはずなのに振り被って斬りかかろうとしたり、ある人物が座頭市ばりの剣技を見せるんですが、どうやって斬ったのか謎だったり、ここでも失笑。

いまだに抜いた刀で斬った後、何故逆手に持っているのかが理解出来ません。抜いた刀は逆手にならないし、逆手で抜いたら峰撃ちになるような気がします。

BGMも場面にあっている気がせず、【ひきこさんvs口裂け女】をはるかに凌駕する意味不明BGMだったし、なんかいいところがありません。

他にも低予算らしさが垣間見えるシーンが2つあって、一つは『富江』が突き落とされて、生徒たちに解剖されるシーン。

突き落としたのが夕方で、会話をしながら死んでいき、解剖するという流れになると、何故か夜になってます。何時間経ってんだよという話です。

もう一つが言われなければ気づかないんですが、ラスト付近である人物が『富江』の一部を抱えて歩いているシーンでは、右上にガンマイクが映り込んでます。

多分、現場で気づかず、撮り直しがきかなかったんでしょうね。

オススメ度(10段階)……★★★★
(【ひぐらしのなく頃に】といい、及川中は原作ありの作品で、色々と挑戦し過ぎな感があります)

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【富江 最終章~禁断の果実~】

かつて、25年前の若い頃に出会った富江という名の美少女に魅せられた記憶をいまだ忘れられず、娘にまで登美恵と名付けてしまった父・橋本和彦。その娘・登美恵は自分の殻に閉じこもりがちな高校生。学校ではもっぱらいじめられっ子という役回り。そんな登美恵の前に富江と名乗る美少女が現われた。左目の下にホクロのあるその少女は奔放な振る舞いで登美恵を魅了する。ほどなく二人は友だちの関係になる。ある日、富江が登美恵の家に遊びに来た。そこで初めて顔を合わせた和彦と富江。しかし、和彦が目にしたのは、まさに25年前の富江その人だった……。

allcinema ONLINEより。

【富江】の4作目。最終章とありますが、別に完結していませんし、新作は撮り続けられています。多分、

当時流行っていたので、つけてみた

だけです。

演技派と呼ばれる俳優が若い頃に出てる【富江】ですが、この【富江 最終章 ~禁断の果実~】ではとうとうメジャーになる前の宮崎あおいが主演しています。

今回は珍しく恋人同士といった組み合わせではなく、父娘。宮崎あおいの父親和彦役は國村隼で、父娘というより、老人と孫に見えてしまう。

話は社会にうまく馴染めていない感じの親子のもとに『富江』が現われ、父親の方と『初恋』をやり直そうとするというもの。

その過程で自分を利用しようと近づいてきた『富江』に憧れてしまった登美恵は友達になってしまい、色々と面倒を見てあげるようになったり。

でも、父娘ともども化け物だと言って殺そうとしたり、化け物とわかっていても惹かれたり、観ている側はその心境変化がよくつかめない。

安藤希が演じる富江自体、確かに殺されてバラバラにされても死なないとか化け物ではあるんですが、ただのワガママ女の印象が強過ぎて、そちらに意識がいきません。

むしろ、軽く壊れた和彦の表情や行動の方がよっぽど怖いです。人付き合いが下手そうなのに、家に金属バットがあること自体不気味です。

娘をいじめている娘たちが家に不法侵入してきた際の言動は、じわじわきます。3人のうちのひとりにいたっては、失禁してしまう演出のため、動画サイトにアップされてしまうほど。

もっとも、全体的な展開として父娘愛が下地にあるため、あまり怖い作品ではないかも。

オススメ度(10段階)……★★★★
(宮崎あおいがなんかもっさい(苦笑))

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【富江 re-birth】

美大生の英雄が絵のモデルを殺害した。だが、彼女は男たちを惑わせ破滅へと導く美しき怪物・富江だった。英雄の犯行を隠蔽する為、富江の遺体を森の中に埋める親友の巧と俊一。ところがその翌日、英雄を元気づけるつもりでセッティングした合コンに死んだ筈の富江が現れ、発狂した英雄は自殺してしまう。

gooより。

酒井美紀、妻夫木聡、遠藤久美子の3人を軸に展開する3作目。

若手では演技派と言われていた妻夫木は片鱗を見せていますが、作品自体が他の【富江】シリーズとは異彩を放っているため、判断に迷うところ。

ネットでのレビューでは良い評価が多いのですが、酒井美紀演じる『富江』と遠藤久美子演じる北村ひとみの女の戦いがメインに据えられているため、いまひとつピンと来ない。

特にクライマックスの『選択』するシーンは微妙。

一歩間違えばただの冗談

にしか思えません。

前2作とは異なるある種の恐怖は描かれているんですが、それを怖いと思うか次第な気がします。

むしろ、本来はメインではない友人と母親のくだりがあまりにもシュール過ぎる言動なのに対して、おそろしく淡々としているということの方が怖い。

多分、【富江】を知らず、単作で観ると「なんで、これ?」となる作品だと思います。

オススメ度(10段階)……★★★
(個人的には駄作の部類だという認識)

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【富江 replay】

ある夜、とある病院にお腹を異常に膨らませた少女が救急患者として担ぎ込まれてくる。やがて腹は大きく裂け、そこから女の頭部が現われ、“私は富江”とつぶやく……。それ以降、手術に立ち会った院長や看護婦たちに次々と異常なことが起こる……。

allcinema ONLINEより。

前作の【富江】が『富江』の特性を描いていたのに対し、本作では

『富江』の悲しい部分を
描いています。

とはいえ、続編ではなく、別解釈バージョン。【富江】を観ていなくても問題なく観れると思います。

『富江』再生シーン等ちょっとグロいシーンもありますが、比較的万人向けに作られていて、【富江】より怖いかもしれません。

ただ、【呪怨2】を観た後に観ると、物足りなく感じるかもしれないので、出来れば【呪怨】シリーズとは続けて観ない方が楽しめるでしょう。

出演者も一掃され、富江も菅野美穂から宝生舞に。正直違和感アリアリです。美人ではあるんでしょうが、原作の富江とはベクトルが違い過ぎる気がします。

山口紗弥加や窪塚洋介の演技が初々しいのが時代を感じさせますが、遠藤憲一は全然変わってません。

オチがいまいちベタ過ぎるのが万人向けの限界なんでしょうが、それを含めても原作ファンでなければ、邦画ホラーにしては良質な作品でした。

オススメ度(10段階)……★★★★★
(コアなホラーファンだと物足りないと思います)

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【富江】

3年前の事故で記憶障害と不眠症を患い、精神科に通う少女・泉沢月子。神科医の細野は、彼女の記憶を催眠療法で探り、“トミエ”という名前を聞き出す。しかし月子にはその名前が誰なのか思い出せない。そして、月子の生活に突如として奇怪で恐ろしい出来事が起こりはじめる。そんなある日、警視庁の刑事が細野を訪てくる。彼は川上富江という女性について調べていた……。

allcinema ONLINEより。

伊藤潤二の同名コミックが原作。ぶっちゃけ、

コミックの方が気持ち悪い

というか、怖い。気持ち悪いとは言っても、グロいという意味でもない。

純粋に不快というか、不安にさせる絵柄で、読み始めは普通に思えるんですが、よく考えると結構言動がおかしい人物が多い。

それなのに許容範囲な気がしていた自分に気付く。そんな不思議な作品なので、映像化するとチープになると思ってました。

女優業に行き詰まり、ヌード写真集『NUDITY』とか出してゴタゴタしていた菅野美穂が『富江』を怪演。同じ年に【催眠】にも出てましたが、少し前の【イグアナの少女】のイメージもあり、当時はホラー女優のようなイメージがありました。

テレビドラマ【ギルティ 悪魔と契約した女】の演技に驚いた人が多かったですが、昔はこんな役が多かったんですよね。

他にも田口トモロヲや温水洋一とか出ているんですが、この【富江】シリーズ。実は実力派が出ていて、邦画のホラーとしてはかなり良い出来だと思います。

登場人物たちの理解不能な行動は、原作自体がそういう設定なので、しょうがない部分でしょう。

多分、観ていて思う最大の疑問は、なぜ男たちが『富江』に心を奪われるのかだと思いますが、単純にフェロモンに吸い寄せられる昆虫のように思うしかありません。

これは作品を重ねるごとに強く現われる傾向なので、そこを割り切れないと、ただのシュールな作品に感じるかも。

オススメ度(10段階)……★★★★★★
(怖さが足りないと思ったら、原作コミックをオススメします)

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